中川コージの政策集(案)
 
 
 
 
 
 

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ひとことメモ!料理人にとってのレシピ、音楽家にとっての楽譜のように、政治家にとっての政策は、その政治という芸術を提供するためのもっとも重要な「種」なのかもしれません。

その「種」を他人がつくっても自分がつくってもいいわけですが、中川コージの提言する政策は、隅から隅まで、すべてオリジナル! だから、すこしだけ(いや、かなり結構)「あらけずりの政策」なんです、でも、気持ちをこめて丹念につくりこんだ政策です。 中川コージ本人が、専門家のみなさんとのとの交流や、メディア情報、学術分析を通して各種情報の中から頭の中でゼロから一生懸命つくりあげた「作品」です!
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※中川コージが文章で発信した内容および、口頭で演説会等で発した政策提言内容を、文章におこしまとめています。そのため一人称で「私」と表現されています。

※ここで提言している内容は、中川コージの個人マニフェストです。所属団体・政党マニフェスト等ではありません。
     
1、世界から潤う!
1−A:アジア域内での日本企業成長戦略
趣旨:

国際経済においてアジア市場は明確に成長市場であります。とりわけ、インドや中国は人口が多い国でありながら、これまで国民の所得が低かった国々ですが、所得の向上とともに、モノやサービスへの需要は伸び、決して安くないモノやサービスの市場も拡大しています。

日本経済としては、こうした国々への日本企業の積極的なアプローチは重要なことは明らかです。 しかしながら、現在の日本には問題点が2つあります。それは日本資本の大企業が国際経済の中で、日本企業という特性による競争優位を保っているものの、その過去の成功体験によってかえって他国の模倣を含めた追随に対応出来ず、新しい競争優位モデルを確立することへ「迷走」の状態をむかえています。よって、「1、日本資本の大企業が以前のようにそれほど強い市場地位をグローバル経済下で確立していないこと」、があげられます。

続いて、これまで、日本独特の国際的優位を後押ししていた商社も含めた、大企業多国籍企業だけでなく、ニッチ市場でのグローバル化の波がおしよせています。これにより、中小企業の多国籍企業化というものが世界のトレンドをつくりだしていく前兆をみせています。そうした中で、日本の中小企業は、「ある程度裕福な日本市場でまずは十分にやっていけるよ」というガラパゴス的な自信によって、海外に進出する動機・意欲と、機会と、能力を失っています。よって2、「日本資本の中小企業は海外進出の動機を歴史的背景から低減させられていること」があげられます。

こうした2つの問題点により、これまで世界的競争優位にあった日本の大企業多国籍企業の失墜、ならびに、日本の中小企業多国籍企業の誕生鈍化(世界トレンドをのりこなせない)という状態をうみだしています。

現在においては、これらは日本の経済を一気におとしめる要因ではありませんが、その日本経済のグローバル下での地位は、ゆるやかにではありますが、確実におちてきているといえましょう。つまり、景気という短期的な上下ではなくて、日本経済が構造的停滞の域にさしかかっているといえます。

その中で、これを改善する方法、またはこの解決法を発展する形で、日本の企業が海外で競争優位にたつように、政治が主導的に企業を刺激するという積極的態度が必要であります。この具体的なかたちのひとつが、私がかかげるアジア域内での日本企業経済成長戦略です。

   
マニフェスト:

独立した在外行政機関としてのグローバルビジネスサポートセンター(GBSC:国際ビジネス支援センター)を魅力ある潜在的成長市場をもった国々を中心に国家レベルで展開します。センターは例えば、各国での市場調査データ提供、行政登記等手続き支援、ビジネススタートアップまでの戦略支援、エントリーモード選択(JV、M&A、GreenFieldなどなど)の包括的支援、などを無償で提供します。また、政治的制度不安定国においてのパテント、知的財産、技術、ノウハウの意図されない流出を防ぐ手段を提供します(例えば、日本のおいしいブランド米など、農作物も含まれます)。これらのサービスは、日本国内でも海外進出の事前にうけることが可能で、各企業がリスクの高い海外進出の障壁を低減することにつながります(中小企業のための「海外向けコンサルティング」機能)。

海外組織形態は、Private-Publicの二層投資による、日本の官民共同企業体も検討されます。

※ハードウェアとしての予算の課題、人材育成の課題(コンサルティングファーム・現地証券会社・金融機関との民間情報共有、国家機関間情報共有なども検討されます)を精査する必要があります。

   
   
1−B:ミクロレベルの海外企業との戦略的提携推進
趣旨:

日本が加工貿易国として資源を輸入し、それを自国で加工し輸出するという経済モデルは成功を収めてきました。しかしながら、近年では海外からの安い生産コストの製品におされ、日本の企業は高付加価値製品での対応を余儀なくされてきています。
これが、恒常的な日本の不景気の原因ととらえる風潮もありますが、国際的な企業淘汰の波であるために、決して不思議な現象ではなく、そもそも「当時に、」加工貿易国として日本が大戦後もっとも欧米各国市場でうけいれられた一番の要素は、その低価格性であったからです。その中で、日本が現在直面しているのは、「海外からの低コスト製品の日本市場進出」ということではなく、「過去の加工貿易モデルにとらわれた企業体制」というものであって、海外の問題(外側)と言うよりもむしろ日本国内(内側)の問題であるわけです。
 海外からの輸入製品は競合製品ととらえることも重要ですが、それはあくまでも、日本市場だけに着目した日本土着企業の議論にすぎません。発展的な議論としては、たとえば、ある製品・サービスにおいて日本市場が飽和しているとするならば、海外市場をもとめればいいということであり、そして自社がその市場への競争優位な製品・サービスの技術やノウハウをもっているのであれば、海外進出をすればいいことになります。しかし、単純に日本企業が海外に進出するということでは、結局海外でも、同じように新興国から発展した企業などと競合することになるだけとなります。

 これを解決するのは、ある日本企業がもちうる(蓄積してきた、世界的にも競争力のある)製品・サービスの技術やノウハウを拠出し、また製品製造コストの安い新興国はその生産性を拠出し、そして、グローバル市場に相互の協力をもって挑戦していくということになります。

 このひとつの具体的解決策は「外向きには」私の掲げる「グローバルビジネスサポートセンター」でありますが、もうひとつの積極的な「内向き」側面として、日本国内市場をターゲットにした国際的企業提携の推進が必要となります。すなわち、外国資本企業が日本国内において活動しやすい法整備であります。一般的にオフィススタートアップコストが高いといわれる我が国においては、より強い政治的主導の外資企業誘致(独資だけの意味ではありません。日本企業との提携としての意味を強く含みます)が必要です。

マニフェスト:

対日本国内直接投資を行う外資系企業への特定産業、特定製品・サービス種に対する綿密な税制優遇。海外証券取引所よりも国際競争力ある国内証券取引所の支援ならびに機能強化による上場誘致。日本特有の銀行システム(メインバンクシステム)によるガバナンスメカニズムを包括した、金融セクター・企業セクターの交渉調整を行う調整機関の設立などを目指します。

     
1−C:商業的文化戦略への転換・ソフトウェアブランディング
趣旨:

日本がこれまでグローバル経済で強かったのは「ものづくり」の分野でした。そして、こうした「ものづくり」のこれまでの発展した成功要素、そして現代の課題、政治が解決できる部分などは、私の掲げる海外との企業行動・政策提言の通りですが、日本がさらに現代誇れるのは「ソフトウェア」の部分でもあります。
ここでいう「ソフトウェア」とは、アニメや漫画(オタク文化・サブカルチャー)、芸能(マスメディア芸能・芸能人)といった文化交流として位置づけられていたものが「ひとつ」には考えられます(あくまでも、数多くの中のひとつです。)。また、企業がこれまで蓄積してきたソフトウェアは、たとえば社内人材育成システムなどは日本が先進的な技術をもっていると言われます。こうした文化的側面、企業的側面を包括した日本の有する優秀な「ソフトウェア」を海外に経済活動として戦略的に展開していくことにより、海外市場での浸透からの世界での日本ブランディングを政策として掲げます。

 文化交流だけでは、真の意味で、海外で足腰のすわった、日本ブランディングたりえません。むしろそれは、技術的流出というかたちで、おおくの模倣を新興国でうみだし、日本に逆輸入され、日本の「売れる」文化は、却って淘汰されてしまう可能性もあります。また、ひとつの個別企業が有する「人材育成システム」なども、その源泉を特定できないがために、市場サービスとして確立することは難しくなっています。
こうした、日本がもつ「文化」が国際ビジネスの世界に進出するように、いかに企業がの経済行動として採用することができるのかの、大局的構想を政策課題として検討します。

マニフェスト:
文化交流から商業的文化戦略への転換を図ります。市民交流発展されるべき文化的要素、法律的に守られるべき文化的要素を精査します。政治主導の上で、ネットワーク(インターネット等バーチャル化された市民)のノードをつなげ匿名性のある知性集合体が国内に組織的に生成されることを推進します(例えば、ネット上の自発的オタクカルチャー生成、またそれを管理する団体、企業:あまり個別企業例を出すのは望まれませんが、黎明期の2ちゃんねる、SNSやニコニコ動画などは好例)。また同時に、商業的文化戦略に準拠した業種、企業の海外直接投資(FDI)を政府援助します。
     
     
     
2、国内から潤う!
2−A:ケーパビリティー(資源活用力)重視の国内経済活性
趣旨:

資源の少ない我が国において、厳しい国際競争に直面している既存の製品の加工貿易だけでなく、「最終製品」を「原材料+ノウハウ+ブランド」に分解して捉え、これまで蓄積してきた「ノウハウ」と「ブランド」についての競争力を高めます。これにより、「ノウハウ」単体での海外輸出なども検討されます。また「サービス」についてはまさに我が国が競争力をつけるために集中して投資されるべき産業であります。
このようにして、「中国=世界の工場」というような表現がありますが、これに習って「日本=世界の製品研究開発センター」や「世界の先進サービス発信基地」として日本が国際的競争力をたかめていきます。製品自体の製造などは、労働コストの安い海外での海外直接投資により俗に言われる旧来的な議論の「産業の空洞化」ともいえますが、これはいいかえれば、「物理生産の空洞化」に過ぎず、ここでの議論は、知的生産を日本国内産業として育成すべきととらえる概念となります。もちろん、その実験的方法としての、「物理生産」も国内でなされるために、決して既存の生産者労働市場を減少させることにつながることはありません。
超効率的生産、超効率的生産技術開発(そして海外直接投資から海外生産や海外企業への技術パテントライセンシング)から日本を「世界の製品研究開発センター」や「世界の先進サービス発信基地」とします。

マニフェスト:

地域密着型ベンチャーキャピタルによる、地域からの技術革新を創出します。目に見える地域のベンチャーキャピタルを地域金融機関(郵便局、証券会社、銀行。保険会社など)が金融商品として取り扱うことを促進します。目に見える地域のベンチャーキャピタルとは、例えば具体的には、改正農地法を基にした信託方式での「農家(畜産+農産物栽培)」の組織化、大規模化、高効率化を目指すことなどが含まれます。
こうした信託方式やベンチャーキャピタルとしての金融商品(有価証券)は、地域に密着しているため、投資者は「どこに投資をしているか」を、日常の行動範囲の中で確認することができます(同じ市内のいくつかの農地を生産管理するAAA農業法人の出資者甲さんは毎日の生活の中で、それらの農地の生産を目に見て実感することができます)。

※慶応義塾大学経済学部吉野直行教授も「地域・投資信託の創設」に賛成されています。(PDF文書

姉妹都市等のローカル提携関係だけでなく、国内の各地域の大学に様々な国々、様々な分野での留学生受け入れを積極的に促進し、同時にその留学生の住環境もホームステイとして公的に支援します。ホームステイ先は国内各地域に一様に広がるように分布させ、これにより、各地域の若年民間海外交流を通じて、新しい「感性」を地域にとりこみます。これをもって我が国の国際的イノベーション(革新)の源泉とします。

     
2−B:バーチャルケーパビリティー(仮想的資源活用力)による潜在力探索
趣旨:

日本が誇れる蓄積されたケーパビリティーは、リアル(物理現実)なものだけでなくバーチャル(仮想・デジタル)なものでもありえます。しかしながら、バーチャルなものはその発生起源がインターネット等のまさにバーチャルなものであったがために、法制度が整っておらず、またそれが故に、組織化などもむずかしく、企業利益源泉として企業が取り扱うこと、また政治として国家戦略の中で戦略的に位置づけることはむずかしいものでした。
一方で、その重要性は実際に社会が体験している事実から明白なものとなっております。たとえば、企業がインターネットならびにパーソナルコンピューターを導入しようとする場合は、多額のライセンスを払うという物理的な契約関係が伴います。そうしたソフトウェアという無形資産に価値がある時代であることは現在においても明らかですし、また今後その重要性は加速するでしょう。その中で、日本が独自のソフトウェア技術、ネットワーク技術をもつことは、一点目としては、日本の企業にとって国内取引となり、経済的便益がある可能性もあり、またそうした技術を政治主導で無償化、低価格化することができれば、日本企業がそのリソースをいかし、国際競争力を増すことになるでしょう。
二点目としては、国家防衛戦略として、サイバーテロや、国際的軍事行動の中で、ソフトウェア技術、ネットワーク技術が重要な一端を担うようになってきており、こうした技術を国家が保有することは外交上重要な交渉力となりうるでしょう。

マニフェスト:

日本がICT技術における世界最高水準のグローバルリーダーとしての地位を確立するための全般的施策を実施します。商業化技術として、FOSS(Free and Open Source Software:無料、自由公開ソフトウェア)センターの設立を目指します。FOSSセンターではトップ管理は公的機関として行いますが、そのアクセスや技術は公開され常にネット上のユーザーによりアップデートされます。もちろん、個人でも法人でも簡単な登録により、自由に無料で、OS(オペレーティングシステム)やワープロソフト、プレゼンテーションソフトなどを利用することができます。また社会インフラとしてNGN(Next Generation Network)を推進し、日本の各地で技術格差が発生しないように、また日本全体として技術の革新を行えるようにします。これらにより、日本の産業はICT利用の世界的リーダーとして最上の効率性(利益性)を達成します。
また、商業化目的でもあり、国家防衛目的でもあるサイバーセキュリティーセンターの設置(また、自衛隊内に第四番目の自衛隊としてサイバー自衛隊の設置)を目指します。セキュリティーセンターは、サイバーテロなどを防ぐだけでなく、その技術を商用として民間企業にライセンシングすることも検討されます。

     
2−C:国際競争力確保に向けた権力分配
趣旨:

日本では近年、地方分権化の議論が活発になされています。これは、地域の特色を出した独自の経済発展、地域活性などというメリットをもちます。しかしながら、一方では、日本国全体としての行政サービスや外交・国防などの議論においては、むしろ統一性のないシステムとなり、国としての意思決定の遅さ、政治的イニシアチブの弱さにつながることにも注意が必要となります。これは政治メカニズムの中の議論としてなされてきたものであると思います。

 私が問題意識として感じているのは、政治メカニズムとしてだけではなく、経済、企業の面から見た、もう一歩すすんだ議論です。それは、地方分権が進めば進むほど(中央集権でなければなくなるほど)、国際競争力が失われた、国際的に企業にとって魅力のかけた国になっていくのではないかという問題です。つまり、国際経済という大舞台の中で海外からみれば、ひとつの都市に商業機能が集中しているほど魅力的で、投資コスト、取引コストが低下することになります。ですから政治的な力関係としての地方分権がなされていくならば、それは確かに日本の各地域ごとの活性につながるかもしれませんが、海外からみれば、例えば、東京という「大都市」の魅力が失われることになり、ひいては、他の海外都市に都市として東京が競争劣位に立たされ、これが日本という国への投資の足がかりを失わせる、言い換えれば参入障壁が高くなる、日本の投資先国としての魅力が失われることにほかなりません。

 ですから、国内だけの議論に帰着すれば、たしかに、地方分権がすすめば、政治的なバランスもよくなるかもしれませんし、経済も地域の発展がなされ大都市だけではない国全体としての発展を考えられるかもしれません。しかしながら、我々日本にとって、これからもますます考えなければならない要素は「海外との企業取引、経済関係」であって、国際社会の中での議論を、この地方分権、中央集権に組み込むならば、却って、一義的な地方分権の推進は、日本の都市の魅力を失わせ、長期的に日本全体の経済を低下させてしまうでしょう。

 ゆえに、政治的メカニズムとして地方分権、そして経済的メカニズムとして地方分権のそれぞれのメリットをふまえつつも、国際経済メカニズムとして大都市への商業機能集中を達成しなければなりません。政治権限が地域の経済発展につながるとするならばこそ、国際競争力的集権と国内資源活用的分権を区別して議論しなければならないでしょう。

マニフェスト:

国際社会、国際経済と切り離すことのできない日本経済の発展を考えるならば、第一優先順位として、大都市(たとえば東京や大阪など少数精鋭都市)に国際企業発展都市として、世界的リーダーの地位として魅力ある商業都市となるような、権限集中、財源分配(インフラ整備なども含まれる)をします(点をつくること)。第二優先順位として、地域の活性化に結びつく、これまで中央集権的に扱われていた権限や財源を、積極的に地域に分配します。地域活性ネットワークを構築します。(点と点をつないで面にすること)

 これにより、少数の精鋭的国際的魅力をもった超巨大都市(県境などをまたぐことも含まれます)が海外関係の中で日本経済を「全体として」牽引し、一方で地域活性にあたる部分は、各地域(都市)が自主的に独自の発展(探索的発展)をさせ、ひいては「各地域のネットワーク的総体として」日本経済発展(活用的発展)させる、という多層多重の国際都市型経済発展モデルをつくります。

     
     
3、心から潤う!
3−A:社会的企業の制度整備
趣旨:

特定非営利活動法人(NPO)が市民活動組織に適する法人形態として認知され、ひろく活用されるようになりました。しかし、その活動目的の多様性から、ひとつには社会的使命を達成する最適な法人となりますが、一方では、原義に反して、経済的便益を追求することが「社会から否定」されることもよくみられます。これは、大きな要因としては、その名称が「非営利」という文言を含んでいること、市民の認知として、すべての活動が非営利のためになされるわけだから、直接的な目的が経済的便益の追求であってはならないと思われていることが考えられます。
実際のあるべき認識としては、ダブルボトムスライン(2つの目的)が市民活動の継続性を担保する鍵となります。それは、「経済便益の追求目的」と「社会的使命の達成目的」の二面性となります。簡単にいえば、まずは経済的に所得を得て、次にその所得を社会的使命に無償で投下していくということになります。われわれ日本人にとっては、この一番目の目的において、「寄付」や「政府補助金」だけであると認識されていることが誤りの原因であって、本来は「営利性ある事業利益」によっても得られることが重要です。

 この「所有者(企業で言えば株主)にとっての利益がない」ことをもって「非営利活動法人」であるわけですが、「事業利益をだしてはならない」という誤認を、社会から強くうけていることが問題点となるわけです。

 しかしながら、NPOは、そうした「市民誤認問題」だけでなく、法制度の法人形態としても問題を含んでいます。それは法人の所有権があいまいであることです。NPOには株式会社のような営利法人と異なり、株式数などによる明確な所有権がありません。これにより、事業利益が確保されるようになったNPOは権力バランスの問題も組織内部で発生することになります(例:フリンジベネフィットを求める事務局長の地位争いがでてくるなど)。総じてNPOが発展すればするほど、この「所有権問題」が浮き彫りになってくるわけです。

 また、別の角度から、市民活動的な行動を掲げた「営利企業」が登場しました。社会性のある活動をおこなっているということでマーケティング的効果をあげていますが、実際には「営利企業」であり、事業内容如何によらずその目的は経済的便益であります。市民からみれば、これについても「誤認」をすることがあります。こうしたCSR(企業の社会的責任)を掲げている中小ベンチャー企業のいくつかは総じて「社会的企業(Social Enterprise)」と称していますが、実際の社会的企業の法制度が日本にはないために、通常の「営利追求法人」を称するべきところを、マーケティング的便益を得ているという問題をふくみます。

 

このようにNPOの「市民誤認問題」「所有権問題」、ならびに伝統的営利追求企業の「意図的マーケティング手法問題」をはらみながら、真にダブルボトムスライン(「経済便益の追求目的」と「社会的使命の達成目的」の二重目的)を達成したい、優良で、効率性の高い、生産性の高い、そして道徳的な「組織」が、成立しにくい状況になっています。

 そこで、私は「社会的企業」法人形態の制度整備をすすめます。これにより、従来の営利法人での所有権の利害調整技術をベースにして、最終利潤分配は社会に還元されるしくみを構築します。イギリスのCIC(Community Interest Company)ならった新しい法人形態の導入により、上述の問題を解決するだけでなく、企業が直接投資をすることも可能になり、また海外に進出しM&Aなどのこれまで営利企業が使ってきた方法などに積極的に市民活動組織がとりくむことができるようになります。

 社会的企業は、市民の気持ちが、市民活動として組織的に動きやすい法人形態となります。経済的動機、社会的使命をともに考えた、道徳心と実行力を兼ね備えた組織形態は、市民のみなさんの心の潤いとなるでしょう。
私は、経済的合理性を追求した社会的労働、そしてプライベートな余暇時間、という二元的な日本人のライフスタイルから、三番目の人生の時間配分としてのボランタリーワークを、(道徳心だけによらない)現実性のあるかたちで社会に根付かせることを政治的目標にかかげます。

マニフェスト:
社会的企業の法人形態のための制度整備をします。(株式制度のように所有権が明確でありながら、株主への利益分配を合理的に制限する法人形態です。)NPOや伝統的営利企業からこの新しい社会的企業法人への組織変更が容易にできる導入期間を検討します。
     
3−B:若年層の多様化したエネルギーの活用・雇用対策
趣旨:

ニートや引きこもり、まんが喫茶難民などという言葉で形容されるように、若年層の無気力ともみてとれる多様化した社会参画の意識は、社会の大きな課題です。教育投資をしたのちの無気力的社会不参加は、社会資本の一義的な摩耗であり、社会が衰退する危機となりえます。
また、この社会問題を是正するための、これまでの伝統的な資本主義的経済システムとしての多くの方策があまり効果をそうしていなかった現状をふまえて、新しいパラダイム(方法論)を政治的課題としてとりくみたいとおもいます。「経済的社会労働」と「プライベート余暇」という二元的なかたちのなかで、無気力的若年層(以下、彼らと称しましょう)は、社会労働に参画しないというかたちで、マイナスのものとして扱われてきたと思います。しかし、私が注目したいのは彼らは、決してすべてに対して無気力なのではなく、またそれが純粋な伝統的余暇というものとも異なったことに時間を費やしているという実質的現象です。たとえばそれは、インターネットの世界では顕著でありますが、趣味というよりもむしろプロフェッショナルレベルというプログラマーや企画制作者が誕生することもあります。しかし、これらは、「経済的社会労働」と結びついていません。私は、この原因は「経済的社会労働」がある種の「他人とのコミュニケーション」を強制するものであって、コミュニケーションがなければ、旧来的な議論の中では、「プライベート余暇」とみなされてしまう(趣味のような)ものであるのだと思います。

しかしながら、個人の嗜好の多様化と旧来的議論の中での若年層の無気力であるという議論を結びつけるならば、これまでの、「彼ら」への対策の問題、対策の失敗は、多くの同じ嗜好の仲間をもたないことが「無気力」と定義されてしまうことが要因なのではないでしょうか。
そのように考えて、新たなモデルを検討しますと、2カケル2の構造を想定することができます。それは、「個人帰属」・「集団帰属」と「経済的社会労働」・「プライベート余暇」のモデルです。これに当てはめれば、旧来の属性がカテゴライズすることができるのは、「集団帰属的経済的社会労働(例:営利企業等に属するビジネスパーソン)」、「個人帰属的プライベート余暇(例:個人ひとりで楽しむ趣味)」、「集団帰属的プライベート余暇(例:サークル活動)」となります。そういたしますと、新しい議論として「個人帰属的経済的社会労働」の扱いを政策として検討したらどうだろうか、という検討段階に入ることができると思われます。
個人に帰属することで、経済的社会労働生産性が果たして生まれるのか、という疑問をもたれる方がいらっしゃるかもしれませんが、インターネット等仮想的社会が構成されてきた現在、匿名性のある個人活動が集団活動になることは多く観測され、物理現実上での集団帰属でなくとも、個人帰属的活動が、ネットワークという媒介を通して、集団化していくという現象をとらえることができます。
確かに、「個人帰属的経済的社会労働」は、現実味がないかもしれませんが、ここにインターネットや高度情報化社会というインフラの要素を加えることで、「個人帰属的経済的社会労働」は、言い換えれば、「ネットワーク帰属的経済的社会労働」とみなせるかもしれません。我が国は世界でも有数の、高度情報化社会にむかいつつある国家であり、さらに、社会文化として一様な教育水準、単一的言語等の要素から、「ネットワーク」が他国よりもさらに安定しており、世界でも類をみない高度ネットワークインフラをもっていると考えられます。
こうしたバックボーンに基づき、「個人帰属的経済的社会労働」は「ネットワーク帰属的経済的社会労働」となり、十分に「経済的社会労働」の一端を担うことができるようになると考えられます。

さて上述の議論をふまえまして、ひとつの現在の政策的取り組み(若年層の雇用対策)を提示してみたいとおもいます。
「個人帰属的経済的社会労働」が確立される来たるべき日本社会を想定し、私は若年層の新しい労働生産の形と、それを刺激する政策を推進したいと思います。これにより、これまでニートや引きこもりとレッテルを貼られていた市民のみなさんの中から、その自らの「価値」を発揮できる場が提供されることになると思います。また、個人からの労働コストは小さいとしても、ネットワーク帰属の労働なので、恒常的に作業が蓄積される強みをもった「社会労働」たりえるでしょう。
こうした、新たなネットワークノードベースの「点」ではない、「面」としての雇用対策は、日本特有の新たな試みとなり、独特の世界的な競争優位の製品またはサービスをつくりだす源泉となることでしょう(これは、私の提唱する商業的文化戦略にも関連します。)。

マニフェスト:

日本のネットワークインフラの整備のために、義務教育期間内にICT教育のさらなる充実を達成します(人材のネットワークノード化支援、国民ひとりひとりの情報発信力の強化)(例:主要教科としてのプログラミング教科等)。同時に日本のあらゆる地域に対しNGNの整備を行います(社会のネットワーク化支援)。
ネットワーク技術開発等の先進的分野において、匿名的準公務員の採用(個人への業務委託形式または匿名的個人が活躍できる事業を展開する独立行政法人の設立等)を試みます(公的取り組み)。匿名的個人が活躍できる事業を展開している特定の産業分野、個別企業(情報技術産業に限りません。)に対し、個別に審査し政府補助金を拠出します(民間支援)。

 

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