2009-05-12 03:11:02
美的たなぼた
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海外生活で、日本と違った家電が必要になることがあります。その代名詞的存在といえば、ウォーターディスペンサーです。映画とかでみたことがある方も多いかもしれませんが、大きな水タンクを上にのせて、蛇口が下についている機械ですね。この水タンクは、業者に注文するとすぐに運んできてくれるので、いつでもミネラルウォーター(または蒸留水に何らかの成分を加えたもの)が飲めるというわけです。最近は日本のオフィス、ご家庭でも設置しているところもあると思います。

日本のように、水道から直接、口にいれることができるほど清潔な国、上水の整備された国、地域は本当に世界でも少ないと思いますが、当然ながら中国でもこのウォーターディスペンサーが必要なわけです。
中国では多くの家電メーカーから白物家電のひとつとして、このディスペンサーが販売されていますが、その中でも、日本市場にも進出しその低価格ラインナップで評価を得ているハイアール(Haier:海爾電器集団有限公司:証券番号01169)、そして、ミディア(Midea:美的集団有限公司:証券番号000527)、エンジェル(Angel:深セン安吉爾飲水産業集団有限公司:http://www.angelgroup.com.cn/)などがほとんどのシェアを占めています。

実は、これらのメーカーを紹介したのは、中国で電気製品を買うときは、僕は日本メーカーのものを買うことが多いのですが、こと白物家電については、中国メーカーの品質がそれなりに良くオススメできるかなぁと思ったからなんですね。とくに、このウォーターディスペンサーについては、日本のメーカーのものはみたことがありません。ですから、必然的に中国メーカーのものか、その他の国のメーカーのものを買うことになります。
 
 そこで、業界チェックですが、実は、エアコンにせよ、冷蔵庫にせよ、日本では知名度がでてきているハイアールよりも、ミディアのほうが店頭でみかけることは多いブランドです。知名度でいえば、ハイアールは当然高いのですが、ミディアの商品ラインナップは、細かい多品種展開という印象をうけます。ちょうど、ハイアールがドーーンと王様として君臨しているところに、ニッチではないけれども、かといってセカンドのポジションに収まっているだけではない存在感を感じます。
 経営学的な話はひとまずおいて、このなんともいえないミディアの市場ポジションは僕は結構好きです。

 1980年の扇風機生産から始まり、90年代には毎年50%成長を続け、2000年代以降も毎年35%成長、2008年度、売上高は880億人民元(その内輸出額は36.6億ドル)ということで、当然ながら、世界にもほこれる大企業へと躍進しています。
 もちろん、家電市場を見れば、国内には、同品質競合ともいえるハイアールという王様がいますし、ほんのちょっと上(品質、価格において)をみれば、すぐに韓国サムスンが待ち構えています。さらに上をみれば、日本企業(ミディアが強みにしているエアコンでさえダイキン工業などが「ぴちょん君」とともに戦いを挑んできます。)、欧米企業が相当上級の品質でまちかまえています。ですから、決して、安泰といえないばかりか、中国内での市場ポジショニングがかなり難しいところに立たされていることは間違いありません。

 が、しかーし、その微妙なポジションが故に、微妙な差異のある多品種展開をしているんですね。しかも、なんていうか、しっかりしたものづくりにチャレンジしている。いや、それを言ったら、品質は日本メーカーよりもやはり劣りますから、粗雑な中でも頑張りだしてるところといえばいいでしょうか。粗悪でもいいからばんばん売っていこうということではなく、「このあたりがちょうどいい中国品質だから、この品質でいいんだよ、はっはっは。」と職人のおっさんが言うような感じです。
 確かに中国市場で、高品質、高価格への需要はたかまってきているでしょう、それでも、やはり現在の中国に必要なのは、そういった高品質ではない、多くの人が使える大衆のブランドです。
さらに、この10年弱で、ハイアールは、なぜか世界にむけて動き出してしまった。「僕はもぅ、中国にだけいるようなオトコじゃないんでね、じゃぁキミたち田舎モノたちよ、さらば!!」と、中国よりも外にあこがれをもって、でていってしまったような感じです。

はてさて、そんな状況下で、チャンスがめぐってきたのが、僕はミディアなんじゃないかなぁと思います。冒頭で話したウォーターディスペンサーについていえば、実は僕は、ミディアとエンジェルのものを使っています。毎日24時間稼動して、5箇所くらい壊れました。そのたびに、近くの修理のオジサンに頼んでなおしてもらいます。壊れすぎです。

日本だったら、壊れたらカスタマーセンターへ、とか保障期間はとかありますが、中国は当然そんなんではない、確かにメーカーがそういったものを用意していますが、近くの「直せるオジサン」のほうが、たったの10元で、数時間以内にきてくれるわけです(もともと温水蛇口には赤色蛇口、冷水には青色蛇口がついていたものを、オジサンの手持ちに無いからと言って温水のほうに適当に青色蛇口をつけてしまったって、使えるんです。そう、お湯はでるし使えるからいいんです。という中国感覚)。


そう、中国には中国市場にあった「適度な妥協をした」製品・サービス品質があるわけですから、海外にハイアールが目を向けてしまった今、ミディアとエンジェルなど、微妙な市場ポジションにいた彼らが何かラッキーなポジショニングを得るんじゃないかとひそかに期待してます。
日本企業はブランドを守るために、中国市場でも妥協「できない」のは言うまでもありません。



※このプロモーションページとかも、かっこよくしようとしているけど、はっきり言って、ださいww
http://midea.sohu.com/2009/news.html?id=01g



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2009-05-12 01:45:52
紅いのはお好き?パート2

PIC00018.JPG


(前回からの続き)

2点目。他の国の文化(や国民)が好きというのは、嫌いでないということと別なことなのではないかと思います。嫌いの反対にあるのが好き、ということではないという理論の前提にたっています。「好き」と「嫌い」はお互いに独立していて、それぞれの要素の合算が結果的として「印象」をきめるのではないかということです。
ただ、「好き」という要素は「嫌い」ほどダイレクトに感じられないものなような気はします。
その前提において、1点目として前回ブログで書いたことは、「嫌い」の理由でした、そして「嫌い」を是正するための政策でした。

2点目として考えたのは、「好き」の理由です。
僕はイギリス文化が好きです。とくにネクタイだったり、慇懃無礼かとおもえるようなジェントルマン的センスってなんか滑稽で、好きなのです。食べものでも、フランス料理だったり、イタリア料理は、多くの日本人の方にとって好まれるものだとおもいます。それらは、文化としての、音楽、映画、絵画、ファッション、料理、行動規範、先進性などなど多彩であるとおもいます。
中世から発展したヨーロッパのクラシックは十分に世界で多くの人が好きでしょう。アメリカでうまれたジャズも好きな人は多いでしょう。現代のファッションはほとんど西洋からきたものです。アメリカからジャズや資本主義的合理主義(語彙としては誤用ですが、いい意味での拝金主義)、そしてファーストフード、ディズニーランド、IT先進性、軍事的カリスマをとったら、結構アメリカにのこる「好き」は少なくなるかもしれません。黒人の方よりも白人の方がヨシとされてきた時代があったわけですが、それも黒人文化が弱かったからという側面もあろうと思います(もちろん、皆無では無くレゲェやヒップホップ、オリンピックなどでの肉体的卓越性などのエンターテイメント性は黒人の方に好感をもたせる文化と思います)。

さて、中国に「好き」なものとして、思いうかぶものはあるでしょうか。中国古典文学や古典思想が好きな方はいるとおもいますが、上述の例と並ぶほど本当に大多数の方が好きなものではないと思います。そう、中国はエンターテイメント性のある、人をわくわくさせるものが、近現代においてないのです(古代での魅力・エンターテイメント性は世界最強の部類に入るでしょう。)。僕がぱっと思いつくのは、「中華料理」これは、世界に誇れると思いますが、「お茶」ですら世界の大多数が好む魅力には達していないと思います。
この中国の「近現代におけるエンターテイメントに対する革新性の薄さ」が「好き」を増加させない大きなファクターだと思いました。実際に、これを社会科学的に研究してみたくなりさえしました。
 経済活動分野でも、多くの模倣文化から脱却できない中国に批判が集まる中で、経営学からは却って「セカンドムーバーアドバンテージ(二番手の利得」や技術ノウハウの無断獲得も積極的な戦略として正当化することはできるとおもいますが、より長期的に文化的な側面から見れば、明らかに世界から「好き」になってもらう努力欠いていますよね。
 

模倣的文化は、短期的に経済的利益をうける可能性が十分にあると思います。同時に長期的に経済的利益を逸失する可能性も明らかです。ゆえに結果として、外交政治的に短期的に発言権を強くする可能性が高いと思います。
模倣的文化は、長期醸成を必要とする社会文化の革新を退廃させ、それはエンターテイメント性の欠如により、自国民および他国民からの「好き」に直接つながる魅力を低減させます。ゆえに結果として、外交政治的に恒常的に反発を買いやすく、発言権を弱くする可能性が高いと思います。
この、模倣文化からの経済的側面による(1)短期ポジティブ効果、(2)長期ネガティブ効果、模倣文化からの文化的側面による(3)恒常的ネガティブ効果の合計により、世界からの中国の政治的評価(≒一般市民の対中感情:政治は市民感情の集合体としてのマクロ的要素という意味で。)がなされていると仮説を論じることができるのではないでしょうか。(仮説は統計調査で証明にチャレンジしたら面白いでしょうね。文化価値の政治的尺度評価、おそらくこの点に着目してその分野の学者がすでに証明している可能性は十分にありますが。)



政治というマクロで言えば、
世界からの政治的ネガティブな総合評価の場合、中国は外交危機に直面しますから、その結果、政治的に、経済的に「中国が世界のすべてを席巻する」か「中国が他国との交渉で常に弱い立場になる」のどちらかになるのでしょう。


市民感情というミクロで言えば、
 いまの中国経済の研究開発投資に対する未成熟さ(という文化)は、空白の1000年の間に醸成されてしまったものでしょう。1000年の文化的革新(イノベーション)欠落を取り返すべく、中国には新しい「好き」の種(世界に広がる大衆的エンターテイメント)を創造し、発信していける国策をとってほしいものと思います。その結果、日本人のみなさんの、中国に対する「好き」が1つでも2つでもでてくれば、「好き」と「嫌い」の合算値は必ずかわるでしょうね。
新しい音楽の潮流でしょうか、新しい絵画の手法でしょうか。(もちろん韓流ブームのような、俗的で短期的で対象限定的なものではありません。)期待したいところです。


あ、日本にも、このエンターテイメント革新性の追求という観点は政策に欠けているところもありますので、中国だけではなく、日本ももっと貪欲に追求する必要がありますね。



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2009-05-10 12:53:37
紅いのはお好き?パート1
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僕の興味の中で「政治」というものが大きなテーマとしてあります(祖父、父の政治家としての背中をみてきた影響は多大にあると思います。あ、ジバンもカバンも受け継いでいませんから世俗議員を狙えるわけでもなんでもありません、カンバンは自分の努力で磨けると思って努力していますし、カバンも自力できっちりと膨らませる才能を磨くようにしていますが、一筋縄ではいかないですよね。)

そして、このブログでは、どちらかというと経済・経営に近いテーマを扱っていますね。ですが、「経済・経営」を見ていく場合であっても、「政治」は欠かせないファクターですから(中国においてこの政治環境は企業に重要なファクターといえるでしょう)、このブログでもコメントすることがあると思います。
 中国関連の企業活動について言えば、「中国内の政治ファクター」は中国内で資本展開をしている企業活動に、そして「日中間の政治的バランスファクター」は日本国内での中国関連の企業活動および中国内での日本関連の企業活動に、ともに影響をおよぼします。




さて、オンデマンドネットラジオ番組にパーソナリティーとして出演をしているのですが、先日のテーマで中国の政治体制について取り扱いました。テーマとして重いものでしたので、収録前には発言に気をつけようと思っていたのですが、すこしだけそうした制限を外して、持論を展開しました。

 今日ブログで書きたいことは、その中でも比較的軽い話題で、ラジオで発言したときの内容と近くなりますが、どうして日本人に「嫌中派」が多いのかということです。政治家はともかく、日本の経営者の中にも、中国は「嫌い」だから投資したくない、交流をもちたくないという方も少なくありません。そして、こうした感情は、日本の広く一般の方達にも浸透している大勢をしめた感覚なのではないでしょうか(たしか以前何らかの調査でも反中感情が高いことが明らかだったと思います)。

また、多くの日本人の反中感情は、資本の国籍によらず、中国関連の企業にとって日本市場での展開において気にしなければならない大きなファクターとなっています。
 たとえば、日本への輸入農作物での農薬の問題が欧州のどこかの国と中国で同じように発生したら、科学的な検証の結果、安全性に問題はなく輸入されるとしたら、「その国への国民感情」が大きな需要量の差となることは明らかでしょう。フランスで問題が解決しましたといわれれば、じゃぁ安全なんだなと思うかもしれませんし、中国で問題が解決しましたといわれれば、果たして本当に安全なのかと最初から疑うかもしれません。

これについて2つの僕の視点をあげます。

 1点目。多くの日本国内メディア内での論調で、「中国の○○はよくない。」ということが多くみられます。これは、「日本から見て中国の○○はよくない。」という解釈において、確かに正しいと思います。そして中国でも逆のことが多くみられることです。またここに、歴史、教育、国家の主義の問題がからみますと、目も当てられない「口げんか」の状況に陥ることになるでしょう。

ここにおいて、致命的な問題は、「二国間分析角の問題」です。多くの表現が、二国間で相手を語ろうとしているように思います。往々にして、同じ論理体系をもっている両者であれば、それは二国間で話し合うことが直接的な解決策を見出す結果となるとおもいます。一方で、異なる論理体系をもっている両者は、最初からお互い歩み寄る箇所が見出せません。
それは、性格や出身がまったくことなる異性の友人と、自分と似た様な性格の同郷の幼馴染の同性の友人と話すときでは、前提となる「話し方」も「態度」も違っているのと同様です。喧嘩になりそうなときだって、「解決法」がまったく違うと思います。

日中両国は、地理的に近く、経済活動において密接な関係になってきている中で、この認識が双方の国において解決されないと、大きな損失をもたらすでしょう。これにより、日本では相変わらず「嫌中派」が多くを占めるでしょうし、中国では(政策によるものでなく自発的意思としての)「嫌日派」が多くを占めることになるでしょう。

ですから、日中両国は「話を聞かない男、地図の読めない女」の関係のようなものではないでしょうか。
両国は教育や文化によって、とても離れた立場にたっていますから、この両国が現時点において、「相手をみつめて歩み寄ること」は出来ないと思います。(将来的には二国間の分析角で、ダイレクトにやりあっていくことが望ましいわけですが。)


こうした差異は、ある程度は教育(という文化)から派生していて、
「世界平均よりも日本の行き過ぎた穏健派的教育、悪く言えば無知蒙昧な大衆感覚」

「世界平均よりも中国の行き過ぎた強行派的教育、悪く言えば時代錯誤の大義重視な大衆感覚」
であるように思えるわけです。この意味では、ほぼ対極の位置にすら思えます。

ですから、僕があるべき解決法は、日中という二国間の分析角からお互いが相手を論じるのはひとまず置いておき、第一段階として、相手の直接的な把握はせずに、あくまでも「世界対日本」、「世界対中国」をみすえて、国内世論(を生成する根源となる教育や報道文化等)を世界基準に近くなるように国策(教育内容の変革と報道メディア論調の変革)として国民意識を変化していけば、両国は世界基準のもとで、ようやく同じ「感覚」をもつようになるでしょう。
そして日本も、中国も世界から浮かないようになれば、日中という「たかが」二国間の問題は自然と解決する準備が整うのではないかなと思います。

 僕達日本人としては、日本の政策にこの機能をそなえるようにすることが重要ですね。

(次回へ続く)


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2009-05-08 22:57:06
フランス人がポフダホジョゥ~(葡萄酒)

99.jpg


前回に続いて、ワインの話題ですが、個別のブランドをみていきたいと思います。

独走状態だったワイナリーブランドは「長城ワイン」ですが、1993年から長城ワイナリー運営法人としてスタート(中国長城荘園葡萄醸酒有限公司)しています、ホームページによれば河北省昌黎に位置し、北緯39.29度、海洋性気候、日照時間長く、昼夜温度差が大きく、降水量が適量で、霜が降りることなく、フランスのボルドーに近い環境だそうです(僕もワインの専門家でないので、どの条件がワインの品質にどういった効果をもたらすのか詳しくはわかりません。)。
 ちなみに、小売の段階では、様々なディストリビューターが長城ブランドとして展開していますし、ワイナリーオリジナルのものあります。

いずれにしても、これはおもしろい展開になるかもしれないですね、ボルドーに勝るとも劣らない環境をもっているということは、生産管理がしっかりすれば、相当においしいワインが生産できるということになるでしょうか。前回、「マクロ的な追い風傾向」を説明しましたが、価格弾力的なものとなるわけですから、消費者は価格に敏感であろうと予想しました。実際に、データとしてわかりやすいものがありました。

14131704692.gif


こちらのグラフ推移をみますと、中国産ワインも海外輸入ワインも、販売量が数十%ベースで年間増加をしていますが、輸入ワインの比率が僅かながらに高くなっています。
また、一般的に、中国ワインは価格が安いとおもっていましたが、このグラフからわかることは、販売量と販売収入の比率からみて、中国ワインのほうが、平均価格が高くなっているようですね。これもちょっと驚きました。
ということは、やはり、価格弾力的なものになってきていて、中国産ワインは「低価格の輸入ワインとの価格競争で負けている」のかもしれませんね(てっきり、品質やブランドの問題から「高価格の輸入ワインとの非価格競争で負けている」のかなと最初に考えていましたが。)。
着目したいのは、2007年後半あたりから中国ワインの競争における劣位が緩和されてきていることです。
もし中国産ワインが、品質がそこそこであっとしても、低価格ワインを提供することができるようになれば、今後さらに、市場需要は増えますし、さらに輸入低価格ワインと比べても、低価格で提供できるようになるといことでしょう(もちろん、品質改善やブランド力向上により輸入高価格ワインと競争できる品質になるかもしれません)。


さて、僕がもっとも注目しているワイナリーブランドが、張裕北京国際酒荘(張裕の北京ワイナリー)です。
中国では、有力なワイナリーによる協会機構として「中国酒荘酒連盟」があり、そこが近年「葡萄酒荘園審査標準」というものを設けました。その第一号の認定となったワイナリーが張裕ワイナリーなんですね。イタリア、アメリカ、フランス、ポルトガル、中国の5カ国の企業が共同出資し、総投資額は約1億元ということからも、本格的な生産管理、品質管理、ブランド管理がおこなわれる中国産ワイナリーなのではないかと思っています。フランスやイタリアが資本に入っているので、文句言うことないような気がしますよね(実際に技術指導に相当現地から人的資源が投入されているようです)。

僕はまだのんだことがないのですが、これは、ワイン好きには本当にわくわくするような体勢ですよね。もともとこの北京ワイナリーを管理する会社は煙台(地名)でワイナリーを保有している煙台張裕葡萄醸酒股分有限公司によるものですから、この会社は、市場の成長とともに今後興味深い展開をするんじゃないかなと思っています。
世界のコンペティションで賞をもらう中国産ワインが多発するときが案外近いのかもしれませんね!

※ちなみに、沿海地区にワイナリーが集中しています。(青島に位置する華東ワイナリーなど)


www.topcj.com.gif


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2009-05-05 15:48:53
飲めやうたえの大騒ぎ。
CapD20090505.jpeg


すこし前の話(10年近く前)ですが、中国で加糖した甘い赤ワインを飲んだのを記憶しています。

僕は甘いワインというのはなじめずあまり好きではないのですが、欧米のMulled wine:マルドワイン(赤ワインにシナモン・ナツメグ等のスパイス、砂糖を入れて加熱したホットドリンク)やワインベースの甘いカクテルなどがあるわけだから、日本の常識でワインに砂糖をいれるなんて変だという議論を持ち込んではならないような気もします。
ただ、僕も好きなこうしたマルドワインなどは、甘い飲み物として原材料にワインが使われているのであって、本当の「赤ワイン」を素直に楽しむものではありません(だから、マルドワインなどには高級な赤ワインは使われません)。その意味では、当時の中国の赤ワインは、赤ワインベースの何かカクテルのようなものであって、品種の差異や赤ワインそのものを味わうものではなかったといえますね。

 さて、それから数年たち、「長城ワイン(ブランド)」がトップシェアとして中国産ワインで君臨する状況は変わらずではありましたが、ワインは加糖されるものという常識が変わりだし、ワインの産地や、葡萄の種類などで区別されるようになってきました。つまり一般的な日本人的感覚でいうところの「飲める」ワインが陳列されるようになってきました。というか日本でもワインに対する「常識」が欧米レベルになってきたのは、本当に最近(数十年前から)ですよね。

 最近では、次第にワインを専門に扱うリカーショップ、そしてスーパーなどでも世界有数ワイン産地からの輸入ワインなどが簡単に手に入るようになりました(貿易業、小売業をチェックですね)。僕は中国で通販もよく利用するのですが(と、ネットショップ業界、流通業界についても分析を書きたくなってきました。またそれは後日!)、主に購入するのは、海外のお好みの産地(と品種)のものです(さすがに中国ではまだビンテージまでこだわれるほど充実していません。)。

 それでは、本題です。中国のワインブランドは育ってきているのかについて調べてみたくなりました。
まずは、ワインの需要について簡単なデータを調べてみると、毎年数十%の前年比増加でした。なるほどこれは、僕が生活していてもお店での販売面積が増えているのがわかるわけですね。2008年は60%程度の前年比増加だったそうです。これに相対的に強く関連する業種(根幹で無い派生需要業種はのぞいたとして)は、
製造業:ワイナリー
ディストリビューター:ワインボトラーまたはオリジナルブランドラベリング業者
小売業:スーパー、デパート、ネットショップ
でしょうかね。


14131718387.gif



 そもそも、「中国ではワイン文化が定着しない」という仮説はこうした確実な需要増加のデータによって明らかに崩れたわけですから、高所得者層の増加、GDPの増加などと関連して、ワイン文化が浸透して行けば、確実にワイン関連業種は伸びていくでしょうね。
ワイン販売量の増加がGDPや地価水準の増加などと関連していたら面白いですが、僕のなんとなーくの予測では、ワインに対する感覚は高級品・ぜいたく品から日常品のレベルになってきている(広大な潜在需要の開拓による販売量の増加+価格弾力的になることでの利益率の低下)ので、経済成長(ワイン消費に使う可処分所得の増加からの販売量の増加)などによるどころかそれ以上の飛躍的な増加をするんじゃないかなと考えているわけです。つまり経済成長が鈍化(可処分所得横ばい・低下からの販売量の横ばい・低下)しても、ワイン販売量成長は鈍化しない(潜在需要の拡大が可処分所得の横ばい・低下による効果を上回り、結果的にワイン販売量は増加)のではないかなぁと思っているわけです。

 よって、マクロ的な環境はワイン関連業に追い風となっていそうです。

 ただし日常品のようになり利益率は下がる(消費者にとって価格弾力的な商品になってしまうから)かもしれませんし、ワイナリーブランドや海外ワイン輸入業者が増加(供給増加)すれば、次は上流・下流において競争(価格・非価格)での熾烈な競争がワイン関連業種で展開されるでしょうね。

 よって、ミクロ的な環境はワイン関連業にとって熾烈な戦いを強制しそうです。

 消費者の僕にとっては、ワインの選択肢が増えてとても嬉しい状況なことこの上ないですが(ちなみに昨日も赤ワインを一本あけてしまいました(笑。)、確実に市場が拡大する中で、どこがこの熾烈な競争環境の中で勝ち抜いていけるのか、ワイナリーに着目して、個別のブランドを次回は観察してみてみたいと思います。
 チーズとワインとオリーブなんかがあったら、世界のどこにいても気分がいいんですよね~~!るねさーーーんす!!昼間からのんどるんやないかーい!はっはっは。(いや飲んでないですよ!)



※データはhttp://www.topcj.comや各関連会社のホームページからチェックしました。



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