![99.jpg](http://maze.cranky.jp/blog/images/20090508225540_m.jpg)
前回に続いて、ワインの話題ですが、個別のブランドをみていきたいと思います。
独走状態だったワイナリーブランドは「長城ワイン」ですが、1993年から長城ワイナリー運営法人としてスタート(中国長城荘園葡萄醸酒有限公司)しています、ホームページによれば河北省昌黎に位置し、北緯39.29度、海洋性気候、日照時間長く、昼夜温度差が大きく、降水量が適量で、霜が降りることなく、フランスのボルドーに近い環境だそうです(僕もワインの専門家でないので、どの条件がワインの品質にどういった効果をもたらすのか詳しくはわかりません。)。
ちなみに、小売の段階では、様々なディストリビューターが長城ブランドとして展開していますし、ワイナリーオリジナルのものあります。
いずれにしても、これはおもしろい展開になるかもしれないですね、ボルドーに勝るとも劣らない環境をもっているということは、生産管理がしっかりすれば、相当においしいワインが生産できるということになるでしょうか。前回、「マクロ的な追い風傾向」を説明しましたが、価格弾力的なものとなるわけですから、消費者は価格に敏感であろうと予想しました。実際に、データとしてわかりやすいものがありました。
![14131704692.gif](http://maze.cranky.jp/blog/images/20090508225618_m.jpg)
こちらのグラフ推移をみますと、中国産ワインも海外輸入ワインも、販売量が数十%ベースで年間増加をしていますが、輸入ワインの比率が僅かながらに高くなっています。
また、一般的に、中国ワインは価格が安いとおもっていましたが、このグラフからわかることは、販売量と販売収入の比率からみて、中国ワインのほうが、平均価格が高くなっているようですね。これもちょっと驚きました。
ということは、やはり、価格弾力的なものになってきていて、中国産ワインは「低価格の輸入ワインとの価格競争で負けている」のかもしれませんね(てっきり、品質やブランドの問題から「高価格の輸入ワインとの非価格競争で負けている」のかなと最初に考えていましたが。)。
着目したいのは、2007年後半あたりから中国ワインの競争における劣位が緩和されてきていることです。
もし中国産ワインが、品質がそこそこであっとしても、低価格ワインを提供することができるようになれば、今後さらに、市場需要は増えますし、さらに輸入低価格ワインと比べても、低価格で提供できるようになるといことでしょう(もちろん、品質改善やブランド力向上により輸入高価格ワインと競争できる品質になるかもしれません)。
さて、僕がもっとも注目しているワイナリーブランドが、張裕北京国際酒荘(張裕の北京ワイナリー)です。
中国では、有力なワイナリーによる協会機構として「中国酒荘酒連盟」があり、そこが近年「葡萄酒荘園審査標準」というものを設けました。その第一号の認定となったワイナリーが張裕ワイナリーなんですね。イタリア、アメリカ、フランス、ポルトガル、中国の5カ国の企業が共同出資し、総投資額は約1億元ということからも、本格的な生産管理、品質管理、ブランド管理がおこなわれる中国産ワイナリーなのではないかと思っています。フランスやイタリアが資本に入っているので、文句言うことないような気がしますよね(実際に技術指導に相当現地から人的資源が投入されているようです)。
僕はまだのんだことがないのですが、これは、ワイン好きには本当にわくわくするような体勢ですよね。もともとこの北京ワイナリーを管理する会社は煙台(地名)でワイナリーを保有している煙台張裕葡萄醸酒股分有限公司によるものですから、この会社は、市場の成長とともに今後興味深い展開をするんじゃないかなと思っています。
世界のコンペティションで賞をもらう中国産ワインが多発するときが案外近いのかもしれませんね!
※ちなみに、沿海地区にワイナリーが集中しています。(青島に位置する華東ワイナリーなど)
![www.topcj.com.gif](http://maze.cranky.jp/blog/images/20090508225633_m.jpg)
--------------------------------------
下の小さいバナーは関連した情報ランキングへのリンクです。
クリックしていただけると、ランキングが上がりブログを見ていただける方が増えるそうです。
![人気ブログランキングへ](http://image.with2.net/img/banner/banner_13.gif)
![にほんブログ村 経営ブログへ](http://management.blogmura.com/img/management106_24_2.gif)
--------------------------------------
!!ご注意!!
こちらのブログ文章等の原文著作権は「中川幸司」本人に帰属します。
また、運営面での著作権は私が研究員をつとめております「アジア経営戦略研究所」にて一括管理しておりますので、転載・転用等のご相談がありましたらそちらまでご連絡ください。
http://keisenken.jp/
(トップページのお問合せ代表メールアドレスにご連絡ください)
ブログの内容により被った損害等について「中川幸司」および「アジア経営戦略研究所」は一切の責任を負いません。
ブログの内容は「中川幸司」が新聞、雑誌、学術書、ネット等の二次ソースおよびインタビュー、アンケート等の一次ソースより収集した情報をもとに編集しています。
ブログの内容はぜひ多くの方にご覧いただきたいのですが、内容の無断改ざんにより、誤った情報が伝達されるのは本意ではありませんので、無断転載・転用はご遠慮ください。
--------------------------------------