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中川コージの業界トレンド観察

フランス人がポフダホジョゥ~(葡萄酒)


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前回に続いて、ワインの話題ですが、個別のブランドをみていきたいと思います。

独走状態だったワイナリーブランドは「長城ワイン」ですが、1993年から長城ワイナリー運営法人としてスタート(中国長城荘園葡萄醸酒有限公司)しています、ホームページによれば河北省昌黎に位置し、北緯39.29度、海洋性気候、日照時間長く、昼夜温度差が大きく、降水量が適量で、霜が降りることなく、フランスのボルドーに近い環境だそうです(僕もワインの専門家でないので、どの条件がワインの品質にどういった効果をもたらすのか詳しくはわかりません。)。
 ちなみに、小売の段階では、様々なディストリビューターが長城ブランドとして展開していますし、ワイナリーオリジナルのものあります。

いずれにしても、これはおもしろい展開になるかもしれないですね、ボルドーに勝るとも劣らない環境をもっているということは、生産管理がしっかりすれば、相当においしいワインが生産できるということになるでしょうか。前回、「マクロ的な追い風傾向」を説明しましたが、価格弾力的なものとなるわけですから、消費者は価格に敏感であろうと予想しました。実際に、データとしてわかりやすいものがありました。

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こちらのグラフ推移をみますと、中国産ワインも海外輸入ワインも、販売量が数十%ベースで年間増加をしていますが、輸入ワインの比率が僅かながらに高くなっています。
また、一般的に、中国ワインは価格が安いとおもっていましたが、このグラフからわかることは、販売量と販売収入の比率からみて、中国ワインのほうが、平均価格が高くなっているようですね。これもちょっと驚きました。
ということは、やはり、価格弾力的なものになってきていて、中国産ワインは「低価格の輸入ワインとの価格競争で負けている」のかもしれませんね(てっきり、品質やブランドの問題から「高価格の輸入ワインとの非価格競争で負けている」のかなと最初に考えていましたが。)。
着目したいのは、2007年後半あたりから中国ワインの競争における劣位が緩和されてきていることです。
もし中国産ワインが、品質がそこそこであっとしても、低価格ワインを提供することができるようになれば、今後さらに、市場需要は増えますし、さらに輸入低価格ワインと比べても、低価格で提供できるようになるといことでしょう(もちろん、品質改善やブランド力向上により輸入高価格ワインと競争できる品質になるかもしれません)。


さて、僕がもっとも注目しているワイナリーブランドが、張裕北京国際酒荘(張裕の北京ワイナリー)です。
中国では、有力なワイナリーによる協会機構として「中国酒荘酒連盟」があり、そこが近年「葡萄酒荘園審査標準」というものを設けました。その第一号の認定となったワイナリーが張裕ワイナリーなんですね。イタリア、アメリカ、フランス、ポルトガル、中国の5カ国の企業が共同出資し、総投資額は約1億元ということからも、本格的な生産管理、品質管理、ブランド管理がおこなわれる中国産ワイナリーなのではないかと思っています。フランスやイタリアが資本に入っているので、文句言うことないような気がしますよね(実際に技術指導に相当現地から人的資源が投入されているようです)。

僕はまだのんだことがないのですが、これは、ワイン好きには本当にわくわくするような体勢ですよね。もともとこの北京ワイナリーを管理する会社は煙台(地名)でワイナリーを保有している煙台張裕葡萄醸酒股分有限公司によるものですから、この会社は、市場の成長とともに今後興味深い展開をするんじゃないかなと思っています。
世界のコンペティションで賞をもらう中国産ワインが多発するときが案外近いのかもしれませんね!

※ちなみに、沿海地区にワイナリーが集中しています。(青島に位置する華東ワイナリーなど)


www.topcj.com.gif


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飲めやうたえの大騒ぎ。

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すこし前の話(10年近く前)ですが、中国で加糖した甘い赤ワインを飲んだのを記憶しています。

僕は甘いワインというのはなじめずあまり好きではないのですが、欧米のMulled wine:マルドワイン(赤ワインにシナモン・ナツメグ等のスパイス、砂糖を入れて加熱したホットドリンク)やワインベースの甘いカクテルなどがあるわけだから、日本の常識でワインに砂糖をいれるなんて変だという議論を持ち込んではならないような気もします。
ただ、僕も好きなこうしたマルドワインなどは、甘い飲み物として原材料にワインが使われているのであって、本当の「赤ワイン」を素直に楽しむものではありません(だから、マルドワインなどには高級な赤ワインは使われません)。その意味では、当時の中国の赤ワインは、赤ワインベースの何かカクテルのようなものであって、品種の差異や赤ワインそのものを味わうものではなかったといえますね。

 さて、それから数年たち、「長城ワイン(ブランド)」がトップシェアとして中国産ワインで君臨する状況は変わらずではありましたが、ワインは加糖されるものという常識が変わりだし、ワインの産地や、葡萄の種類などで区別されるようになってきました。つまり一般的な日本人的感覚でいうところの「飲める」ワインが陳列されるようになってきました。というか日本でもワインに対する「常識」が欧米レベルになってきたのは、本当に最近(数十年前から)ですよね。

 最近では、次第にワインを専門に扱うリカーショップ、そしてスーパーなどでも世界有数ワイン産地からの輸入ワインなどが簡単に手に入るようになりました(貿易業、小売業をチェックですね)。僕は中国で通販もよく利用するのですが(と、ネットショップ業界、流通業界についても分析を書きたくなってきました。またそれは後日!)、主に購入するのは、海外のお好みの産地(と品種)のものです(さすがに中国ではまだビンテージまでこだわれるほど充実していません。)。

 それでは、本題です。中国のワインブランドは育ってきているのかについて調べてみたくなりました。
まずは、ワインの需要について簡単なデータを調べてみると、毎年数十%の前年比増加でした。なるほどこれは、僕が生活していてもお店での販売面積が増えているのがわかるわけですね。2008年は60%程度の前年比増加だったそうです。これに相対的に強く関連する業種(根幹で無い派生需要業種はのぞいたとして)は、
製造業:ワイナリー
ディストリビューター:ワインボトラーまたはオリジナルブランドラベリング業者
小売業:スーパー、デパート、ネットショップ
でしょうかね。


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 そもそも、「中国ではワイン文化が定着しない」という仮説はこうした確実な需要増加のデータによって明らかに崩れたわけですから、高所得者層の増加、GDPの増加などと関連して、ワイン文化が浸透して行けば、確実にワイン関連業種は伸びていくでしょうね。
ワイン販売量の増加がGDPや地価水準の増加などと関連していたら面白いですが、僕のなんとなーくの予測では、ワインに対する感覚は高級品・ぜいたく品から日常品のレベルになってきている(広大な潜在需要の開拓による販売量の増加+価格弾力的になることでの利益率の低下)ので、経済成長(ワイン消費に使う可処分所得の増加からの販売量の増加)などによるどころかそれ以上の飛躍的な増加をするんじゃないかなと考えているわけです。つまり経済成長が鈍化(可処分所得横ばい・低下からの販売量の横ばい・低下)しても、ワイン販売量成長は鈍化しない(潜在需要の拡大が可処分所得の横ばい・低下による効果を上回り、結果的にワイン販売量は増加)のではないかなぁと思っているわけです。

 よって、マクロ的な環境はワイン関連業に追い風となっていそうです。

 ただし日常品のようになり利益率は下がる(消費者にとって価格弾力的な商品になってしまうから)かもしれませんし、ワイナリーブランドや海外ワイン輸入業者が増加(供給増加)すれば、次は上流・下流において競争(価格・非価格)での熾烈な競争がワイン関連業種で展開されるでしょうね。

 よって、ミクロ的な環境はワイン関連業にとって熾烈な戦いを強制しそうです。

 消費者の僕にとっては、ワインの選択肢が増えてとても嬉しい状況なことこの上ないですが(ちなみに昨日も赤ワインを一本あけてしまいました(笑。)、確実に市場が拡大する中で、どこがこの熾烈な競争環境の中で勝ち抜いていけるのか、ワイナリーに着目して、個別のブランドを次回は観察してみてみたいと思います。
 チーズとワインとオリーブなんかがあったら、世界のどこにいても気分がいいんですよね~~!るねさーーーんす!!昼間からのんどるんやないかーい!はっはっは。(いや飲んでないですよ!)



※データはhttp://www.topcj.comや各関連会社のホームページからチェックしました。



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とーーりこになりました♪カンシーフ

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 さて、以前お伝えしたスーパーマーケットシリーズです。今日は「康师傅」ブランドについて紹介します。このブランドは、食品の横断的ブランドで多品種を同ブランドで展開しています。もっとも有名なのは、インスタントラーメンでしょうか。フレーバーも多種でバスなどの外観広告でも、康师傅のインスタントラーメンを見ない日はありません。日本人の友人達もこのインスタントラーメンは比較的安定したおいしさがあるという話をしています(実は、僕は健康のためにインスタントラーメンを数年以上口にしていなので、味について評価できないのですが。)。中でも日本人にとっては、試したことの無い中国独自のフレーバーはあたりとはずれの幅が大きいようですね。以前僕の出演するインターネットラジオ番組でゲストの日本人の女の子が「同ブランドトマトと卵いためフレーバーのヌードル」を紹介していました。これは相当においしいらしく、他の試食した方も、おいしいという評価をもっていました。
 このインスタントラーメン以外にも、アイスティーなどのソフトドリンク、クラッカーなどのスナック菓子、フルーツジュースなども展開しています。 さらに、先日はスーパーの商品を飛び出して、同ブランドの名前を冠したチェーン店(飲食店)も発見しました。

 これは、相当に勢いのいい展開だぞと思い、会社情報を調べると、康师傅控股有限公司(証券番号:香港0322)がホールディングカンパニーで親会社となっています。
 事業的には、インスタントラーメン市場では47%のシェア、お茶等ペットボトルドリンクでも52%のシェアを占めるリーダーです(実際この2つの事業が大きな事業の柱なのですが、社内事業部ではなく、子会社法人としてインスタントラーメンカンパニーとソフトドリンクカンパニーの大きく2つに独立させています。)。農村でのシェア拡充に力をいれているそうで、間違いない需要の成長を狙っていきそうな気配ですね(2008年度の総売り上げは43億USドル弱)。
株式割合では、魏慶州CEOの親族の合計をもって個人の最大株主となっていますが、法人としては、顶新国际集团という台湾発の大手食品業コングロマリット、HSBC、その他機関投資家そしてサッポロ一番でおなじみ!?日本のサンヨー食品(Beneficial ownerとしての株式割合33.2%:非上場:http://www.sanyofoods.co.jp/)が名前を連ねています。
 そして、会社組織内部での日本企業との関わりとしては、株式保有からの影響力も考慮されてか、なんと執行取締役6名中3名がサンヨー食品の役員、社外取締役4名中2名が丸紅の役員です。おーこれだけ中国大陸でビッグブランドに日本勢が入り込んでいるのは、興味深いですね。
 ちなみに、サンヨー食品との強いかかわりはともかく、大株主の一つである台湾の顶新国际集团(というよりこの会社のコントロール影響大なわけです。)は、ご存知コンビニのFamily Martの中国法人にも積極的に投資をしていて、多くのところで、日本企業、台湾企業の中国進出と相互資本関連がみてとれます。

・・・と、このブログでは、分析をあまり細かく書かないつもりですので、内部事情はこれくらいにして、消費者の視点で肌で感じることとして、なにしろ、中国の一般市民のみなさんがどこでもかしこでも(マナーの問題は別にして)この康师傅のインスタントラーメンをすすっています。日本では、自宅で、オフィスで、学校でたべるインスタントラーメンですが、中国では、街中であるってたべるという光景をよく目にします。いうならば、すでにニューヨーカーよろしく歩きながら食べられるソウルフードになっているわけです!ならば、日本の市場よりもそれははるかに大きく(広さの面でも、深さの面でも)、この分野での超絶リーダーのマーケットポジションを確立している康师傅は、なにやら、世界に進出する鼻息の荒さももっているような気もします。農村に言った際にもみんなズルズル道端ですすっています(なぜか、かなり小さなプラスチックフォークで)。
食べたその日かぁらぁ~~・・・サッポロ一番カップスター♪のように、みんなカンシーーフゥゥ~~♪なんて口ずさんでるんですかね(笑

資本の面から言えば、康师傅は、味と品質の日本、獰猛な中国がタッグをくんだ日中台のアジア総合ブランドチームなわけですから、これが世界に打って出るのは、国際食品ブランドが欧米勢に抑えられている中、各国の市場にアジア勢でのブランドが風穴をあけられるかもしれませんね。

 中国資本だけでない(しかも中国大陸で成功している)というところに、日本人の僕はとても興味をひかれたのでした。というか業績も上がることを期待しています。


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白加黒

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 中国企業のマーケティングに関する研究で「製薬業界」をみることがありました。その中で以前急激にシェアを伸ばした面白い企業があります。とくにその成長の源泉となったのが「白加黒」という風邪薬です。その研究事例では、確か当時その会社の社長さんが海外旅行に行った際に、何かで思いついたのが開発のきっかけとかそのような話だったのだとおもいましたが、僕の頭の中に、一人のアイディア社長のおかげで、製薬業界の1企業が急激に成長できちゃうなんて、中国ってばらつきの激しい市場だなぁと興味深く思ったものでした。
 今の日本だったら、研究開発部門が新成分を開発したり、とても巧妙なマーケティングが大当たりして、ようやく、そこそこの大企業が、そこそこの大ヒットをとばすというのが製薬業界だとおもいます。

 さて、そのような他国ではありえないような事例研究は、中国ではよくあるので気に留めてなかったのですが、その後、風邪を引いて薬局に行ったことがありました。そのときに勧められたのがまさにこの「白加黒」という風邪薬でした。流石に自分の健康にかかわることなので、よーく薬剤師さんにきいてみましたが、どうも、白の錠剤と黒の錠剤が入っていて、白は昼用そして眠くならない、黒は夜用ききめが強く眠くなるというものでした。なるほど、これは何かおもしろいですね(クスリにエンターテイメント性というのも変ですが)。この視覚的効果と分かりやすさそして実際のクスリとしての効果が卓越していたので、マーケットシェアを伸ばしたというのもうなずけます。実際、僕もこのクスリで何度も風邪を治したことがあります。

この「白加黒」を製造販売している会社は、东盛科技(上場企業・証券番号:600771)が資本傘下におさめる东盛科技启东盖天力制药股份有限公司という製薬会社です。なんとこの「白加黒だけで」風邪薬市場の15%のシェアをもっているそうです。これは相当に大きな割合ですね。これ以外にもヒット商品をかかえていますから、中国内においては、巨大製薬販売企業といえるでしょう。
とはいえ、今回僕はこの企業の詳細な研究開発に関する分析をしていませんので、実際の製薬研究開発能力は国際競争力でみれば、話にならないレベルかもしれません。ただ、現状の中国においては、強い企業であるといえます。そして、一度資金力がつけば、それを一気に研究開発に投じることもできるでしょう。
繰り返し購入する類の「大衆薬品」で勝ち組になったというだけでも、豊富な「財務資源」を手に入れているわけであって、より本格的な「研究開発」を実施できるでしょうし、将来の発展の可能性は高いのではないでしょうか。

まずは、「いかなる方法」(実は持続性の無い突発性の成長かもしれない)であってもまずは、「大衆」から薄く広く稼ぐ。そして他国の例を模倣し、「本格的」な開発力、技術力をつけていく。とても中国的な成功例になっていくかもしれません。


(財務分析だけでなく、様々な情報ソースを組み合わせて実際の研究開発能力を測定することは、経営学的にも有る程度は可能ですが、骨がおれる作業なので、僕は今回はやっていません。より詳細な情報分析が必要な場合には、僕までご一報ください。)



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クラフト田螺

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僕はスーパーが大好きです。(たべものを売ってる普通のスーパーマーケットのことです!)

これはどこの国にいっても何時間でもつぶせるくらい楽しい遊びなんですね。食品コーナーでじーっくり調味料なんかをみて、調理済み食品の原材料なんかをみると、その国の料理の味の決め手になるものがだんだん分かってきたりして、食欲と雑学欲をかき立てられます。

中国のスーパーはその意味では、おもしろくありません。というのも、国際ブランドと国際ブランドの模倣品がほとんどの商品を占めていて、本当のオリジナル品(パッケージデザインや内容物等総合的かつ抽象的な概念として)はかなり少ないように感じられます。もちろん、我々消費者としては、国際ブランドが一定の安心感を与えてくれますから、食品などにおいては、大変助かる購入選択基準となっているといえるでしょう。(今回はこの模倣品については語りません。模倣品については、多くの興味深い議論がありますから、後日改めてブログに特別に寄稿します。)
ここにつまらない理由がでてきてしまいます、「安心」を買おうとすれば国際ブランドを選択することになり、中国オリジナルの食品や原材料を扱ったブランドが少ないし、「中国オリジナル」を買おうとすれば小企業ばかりで、安全の基準に懐疑的になってしまいます。たとえば、クラフト社などが出しているクラッカーを買うことができますが、中国独特のカリントウのようなお菓子を買おうとしても、中国オリジナルのブランドに安心感のあるブランドがないわけです。だから、安心をとれば中国カリントウが食べられないし、中国カリントウを食べようとするとこれまでみたこともない(中国内でもほかでは見たかどうかわからない)商品を購入せざるを得ないわけです。安心感と中国独特の食品がトレードオフの関係になってしまっているわけですね。(消費者の安心感=ブランド力の1つと捉えるとわかりやすでしょうか)

日本ではそんなことがないのがよーくわかると思います。マギーのブイヨンは、安全ですし非日本オリジナル食材です。味の素社のほんだしは、安全ですし日本オリジナル食材です。このようにトレードオフではありません。
先日も、中国のスーパーでタニシ(あの田んぼでとれるやつです)の身が赤い液体に入った瓶詰めが売っていましたが、うーーーん、手を出せません。これがもし香港の「李錦記」社のようなブランドから出されていたら、またはクノール社から出されていたら購入してみても面白いなと思います。(ちなみに、李錦記は厳密には拠点をマカオなどにおいているので大陸のブランドではないです。)

というわけで、今回、というかこれから着目していきたいのは、全商品において比較的少ない割合を占めるだけに留まっている中国オリジナルブランドです。この現象の理由は単純で、「国際ブランドが単純に市場競争力が強いこと」、「中国が政策として国際ブランドを引き入れてきたこと(合作企業等として)(『引進来』と表現される政策ですね)」、「模倣主義文化が発展し、中国企業がオリジナリティーのある製品への研究開発が少ないこと」、「もともと国営だった企業は市場への対応が遅く(機動力が少なく)、新興企業が育つにはまだ時間が短かったということ」などが主なところと思います。今後、強力なブランド力を持った中国オリジナルブランドが登場するためには、「国際ブランドをもつ企業が中国ローカライズを速め、文化を吸収し、ローカル商品を展開できる速度」と「中国内の新興企業が資本力や経営技術を高め市場に対応し商品展開をできるようになる速度」とのバランスから生まれる競争力とその結果ということでしょうから、遅かれ早かれ先進国のような「前述のトレードオフ」ではない状況になっていくでしょう。
(もちろん、両社の速度が両方とも極めて遅い場合には、中国のいくつかの文化がすでに崩壊し、西洋化したものした受け入れない市場になってしまうという可能性もあるとは思いますが)

っと、ごめんなさい、文面のスペースが足りなくなってしまいました・・・(ブログでスペースがというのも変ですが、見易さの観点から毎回一定量にしようと思っています。)。
今回は、スーパーで気づいたことということでクラフトや李錦記のような中国大陸ローカルでない国際企業をちょっと例にだして、マクロ的な観点での概要を書いただけで終わってしまいました。
次回以降「中国ローカルブランド」かつ「ブランド力のある(=安全への責任も当然果たしたブランド)」の観点から、(中国内の投資情報としても有益になりそうですが)今後持続的発展の可能性のありそうな「本当に強みのある中国オリジナルは!?」として中国のスーパーを舞台にして何社か消費者視点で足元から観察してみたいと思います。

 はてさて、どんな、強い中国企業が育ってきているのでしょうか。


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