
以前このブログでも書きましたが、日本のガラパコス化については、多くのところで語られていますよね。日本は、世界標準規格と異なった規格を使うことが多く、これが海外からの参入障壁となり、独特の「進化」をすすめたのですが、却って海外からの製品やサービスなどが入ってくると、その「外敵」に対して明らかに競争力が弱く「淘汰」されてしまいかねないというものでした。
さて、電気製品にこうした特長は顕著なのですが、日本の家庭で使われる電子レンジのメーカーといえば、どのあたりを思い浮かべるでしょうか。世界シェアの40%を占める(正確な情報かについては、ソースによってさまざまな差異があります。)メーカーはどこの会社だと思われるでしょうか。このシェアからみると、世界の2台に1台程度は、このメーカーの製品だということができます。
実は、格蘭仕(格蘭仕企業(集団):グランヅ:Galanz:非上場:http://www.galanz.com.cn/)という中国のメーカーです。ただし、この世界シェアについては、あまり信憑性はないのかもしれません。中国の人口比率から考えると、中国内でのトップシェアであれば、国内マーケットの販売数だけで、世界シェアをあげることができますし、中国内での販売数の増加率は、他国メーカーの当該国内での増加率をはるかにこえるでしょうから、二重で格蘭仕の成長が見られるだけである可能性もあります。
しかし、それでもやはり、格蘭仕が世界でトップシェアにかなり近づいていることは間違いないでしょうし、その成長は、すさまじいものがあるでしょう。
中国内の競合である、家電総合メーカーのハイアール(Haier:海爾電器集団有限公司:証券番号01169)よりも、電子レンジについては格蘭仕が勝っていると思われます(1995年に25%の国内電子レンジシェアをとり、ハイアールを超えて1位になりました。)。

格蘭仕は、1978年に創業し、電子レンジ、エアコン、冷蔵庫などの白物家電を製造販売してきました。2008年には売上高280億人民元、その内、海外輸出額は、10億米ドルとのことです(現在のレートで計算しますと、おおよそ22%程度が輸出による売上高ですから、国内販売のほうがはるかに多いわけです。ですから、世界の家庭の40%が格蘭仕の電子レンジを使用しているということには無理があるように思えます。)。

日本にも輸入されてきていますが、中国内でも、日本国内でも、価格については、日本製の電子レンジに比べると、単純に同程度の性能(加熱できるという単純機能として。)でも半額以下です。ハイアールと同様に、日本市場ではブランド力などから苦戦を強いられていますが、この価格競争力は一定の価値をもつでしょう。
(続く)
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