PET検査というものを受けてきました。
ネットで検索していただけるといろいろと情報が出てくると思いますが、この検査の主な目的は、悪性腫瘍つまりガンをこれまでのMRIやCTなどよりも、早期の段階で発見できるというものです。
ただし、日本では、現時点で悪性腫瘍にかかっている、または疑いがあるという方以外は、人間ドッグのように自由診療なので、非常に高額なところがネックですね。僕が今回うけたものは、全身PET以外に、脳MRIなどもオプションで付いて15万円以上しました。うーん、かなり高いかなぁとも思いましたが、自由業を営んでいる身としては、保険の意味も含めて、仕方無しということで、うけてみました。僕が流行先取りが好きという性格もありますが(笑。
まだ、検査結果はでてきていませんが、どういった診断になるのか、すこしドキドキであります。
ところで、みなさんこの金額をどう思われるでしょうか?
この自由診療にあたる、予防医学については、なかなか計算が難しいものでして、実際には感覚的に受診されるケースがほとんどだと思いますが、経営学的にとらえれば、将来の不確実性支出に対するリスクヘッジともとらえることができると思います。そうですね、たとえば、ガンなどの疾病がある段階で発見されればそこには相当のコスト(治療費、機会的損失としての休業)が将来に突発的に発生しますね。この突発性を先んじて知っておくことはリスク管理として非常に効率的ですし、なにしろ、その先のコストにあたる部分を、早期治療によって、かなり低減させることができる可能性が高いわけです(病気になる前に治せるかもしれません)。
こうして、将来の病気で発生するであろうコストの正味現在価値(Net present value)をおおまかではあっても確認することができれば、それが、いま、人間ドッグやPET検査などに投じることのできる投資(Investment)価値となるでしょう。
それでは、投資できる将来発生のコストに対する価値の現在割引価値はどのように計算すればいいかを考えてみましょう。
治療費というそのもののコストだけでなく、それにともなう機会損失として仕事を休むことによる収入の減少分がコストとして加算されます。「直接的コスト+機会コスト」が将来の損失ということになりますね。これをヘッジするのが、一般的に保険(Insurance)なわけですが、僕が思うには、保険でカバーしきれないものとして、「精神的コストへの対価」と「正規分布的機会コストとしての計算」があるのではないかと思います。
実際に保険を適用した場合、ほとんどが慰謝料的なものよりも「直接的コスト+機会コスト」での対価が給付される仕組みになっていますね。また、この給付金額の計算の仕組は、「正規分布的機会コストとしての計算」ですから、情報の非対称性の議論(逆選択・モラルハザード)もあり、保険会社としては、保険の種別ランクごとに、最も「中間的な」金額を計算するわけであります。たとえば、年収が3000万円の方でも、500万円の方でも、加入している保険が同じであれば、それは同じ給付額になるわけですね。そこで、機会コストが高く発生すると考えるのであれば、高額または複数の保険に加入することになります。
ですから、「正規分布的機会コストとしての計算」では、そもそも真の自分の価値を反映したものでは計算されませんね。また、「精神的コスト」が高い方(すっごくショックを受けやすいタイプの方)などは、このコストが高いといえます。というわけで、機会損失が保険会社の提示するものよりも大きいと感じれば感じるほど、また、精神的コストが高いと予想すればするほど、そういったタイプの方は、自由診療によるオプションという選択がでてくることになります。
こうして、
自由診療にかけられる予算=任意の一定期間内に発生予測する「直接的コスト+機会コスト+精神的コスト」 + 当該期間内に発生予測する疾病時点までの保険総額費用(コスト) - 当該期間内の「正規分布的機会コストとしての計算」される保険給付総額
のようなものになるのではないかなぁと思います。
ですから、こうした人間ドッグやPET検査は、保険の亜種のようなものではありますが、「大量人数の正規分布的機会コストとしての計算の正味現在価値」ではなくて、「自らが判断した自らの機会コストの正味現在価値」となるわけで、完全に自分の意志で「疾病リスク」をヘッジする事ができるということもできると思います。
んー、結局のところ、ロジックはわかったのですが、ごちゃごちゃと考えていたらますます、15万円が高いのか低いのかわからなくなってきました(笑
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