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中川コージの業界トレンド観察

ご飯のおとも。

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以前のブログで紹介したスネークウッドの箸
(http://kozi.jp/blog/?eid=137)ですが、科挙試験などで多忙だったため、ブログへのアップをしていませんでした。

お箸が完成して受け取ってから一ヶ月弱たちますが、何回か実戦(食事との対面、臨戦態勢)に入りました。使い勝手としては、すっごくシャープ!!これが率直な感想です。
職人さんによる箸なわけで、その形が気に入ったので購入したわけですが、先の尖り方とさらに、スネークウッドの金属のような硬さがあいまって、それでいて、木材であるために金属と違って柔らかさがほどよくくわわるというバランスのよいシャープさ。たまりません!空中のハエどころか、水中のミジンコも捕まえられるのではないかと思うほどです。バシっと!!

そして、今回は、このスネークウッドに僕の名前を彫ってもらいました。というか、こちらの箸職人さんにとっても、なんとスネークウッドほどの硬い木材に名前をほるのは初めてだということで、できるかできないか心配だったのですが、うまく刻まれました!!ちょっと見えづらいですが、下記のような感じです。いつものように、中川が漢字で、KOZIがアルファベットというインターナショナル(?)仕様です(笑)。

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自分でご飯を炊きまして、このお箸でご飯をたべてみましたが、いいですね~。ほんとうにご飯もいつもより格段に美味しく感じます。これを、僕がいま一番気に入っている、青色油滴天目のご飯茶碗とあわせてたべます。
下の写真は、渡し箸になってしまって、さらにピントもあっていないヒドイ写真ですが、こんな色味の組み合せの贅沢をたのしみながら、ほかほかの日本米を食します。おかずがお新香だけでも、最高の贅沢に感じるひとときです。

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ちなみに、この青色油滴天目ご飯茶碗ですが、もっとちかよってみるとわかりやすいですが、光の角度で、奥行きのある宇宙のような雰囲気を醸し出すという逸品なんです。

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スネークウッドの妖艶なブラウン&ダークブラウンのコントラスト、鋭い先端と八角フォルム、木材の握り心地、金属のようなシャープさ、そしてお供には、油滴天目のみせる宇宙のような奥行。まさに、愉しい饗宴という他ありません。それぞれ、制作に職人さんの高い技術を必要とするだけに、すこしお高いものですが、日本人として、炊きたてごはんの至高を追求する・・・とまではいきませんが、プライベートに食事を存分に愉しむには、コストパフォーマンスのいいお買い物なのではないでしょうか!?


※チャイナネットにブログアップしました!!

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非効率から生まれる超上級知性あれこれ 第2回

 前回このブログのコーナーでモレスキンを紹介しました(非効率から生まれる超上級知性あれこれ の第1回を参照してください。)。その続きでモレスキンのカスタマイズはつきないわけですが、そうですね、外側のハードカバー(もぐらカバー)がぼろぼろになっていくというのもひとつ風合いでして、これがまた、古ぼけるほど味わいがますというものです。
 とはいうものの、僕も使い始めの頃は、そのままつかっていたのですが、数冊目になったころから、さらにその上にカバーをかぶせて、そのカバーのエイジング(経年変化)を楽しみたいと思うようになりました。

 もちろん、カバーをかぶせていても、多少はモレスキンがだんだんクタってくるのは楽しめるので、モレスキン本体のクタれ具合と、その外につけるレザーカバーのエイジングの両方を楽しんでいるような感じでしょうか。そこで、実は、相当に自分にあっているカバーを探しましたが、どうも商品化されているものは、あまりよくない。というか、多少エイジングが楽しめるようなものは、価格がかなり高く設定されており、僕としては、コストパフォーマンスとしてどうなのかな、と思うところがありました。もちろん、それだけの価格を出す価値もあるとは思いますが、カラーであったり、皮の素材として僕が欲しい部位でなかったりと、いろいろと問題もありました。

 そこで、海外ならびに国内の革職人さんを探して、いくつか特別オーダーをしまして(結局相当に高額だったわけですが(汗))、ついにいくつかの僕のお気に入りができました。

ひとつは、研究用に使うもので、どちらかというと、自分の頭の中をリフレッシュさせるようなカラーリングと少しアカデミックな雰囲気のものが欲しかったので、外側に触り心地の良いやわらなか牛レザーを使い、内側に繊維生地と抽象デザインの入ったものをオーダーしました。ペンホルダーも着脱できるようにしてあります。入れる部分は同じ皮の素材にして、本体に挟みまわらせるゴム式にして、簡単に外せるようにしてあります。これは、アメリカの職人さんに依頼しました。


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研究用のほうは、もうひとつ別のカラーバリエーションもつくりました。外側がチョコで、内側がチェックの繊維生地です。


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もうひとつは、ビジネス用で、人前に出してカッコいいものを目的にしました。そこで外側は、革素材の中でも最高級といわれる、コードバン(馬の皮)をつかいまして、ブラックカラーで光沢があり、非常に艶っぽいイメージに仕上がりました。内側はスカイブルーの牛皮をつかい、外側のブラックコードバンとのコントラストを楽しみました。これは日本国内の職人さんに依頼しました。

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コードバンの方は数カ月、研究用の方は2年近くたちましたが、だんだんといいツヤ、雰囲気になってきました。オーダーする時には、職人さんとのなんども細かいところで確認作業が必要になりますから、少し大変ですが、まさに、世界で一点物!いいですよ~~!

あ、ちなみに、研究用ノートの中身は、下の写真のようなこんな感じで、自分なりのルールをつくって脳の外部記憶装置化していきます。情報の精緻化をして新しい創造ができるようにします。

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いかがでしょうか??ノートをとる、ではなくて、ノートをつくっていく作業。楽しいと思いませんか!?


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曇天の霹靂

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というわけで、、、科挙試験終了しました!

合計5日間にわたる試験でした。いやー非常につかれた。そして完全燃焼したので、昨日はもうぐったりで、昨日の口頭試問のあとに、ほどなくして、結果が発表されまして、見事、「Retake(追試)」扱いになりました。つまり不合格ということですね。6人中4人が不合格となりました(2人だけが合格です)。 不合格4人中、3人が「Retake」で、1人が退学勧告となりました(強制退学ということではなく、今後の合格の可能性が低いので、退学を勧められるということです)。

僕がくらった「Retake」3人の中には、米国国籍の台湾出身の研究仲間も含まれ、彼(ジョンソン)などは、英語も、中国語も完璧ネイティブ、アメリカでMBAも取得し、コンサルの世界大手米国マッキンゼーで10年近くのキャリアをもっているという、色んな意味で、僕よりも確実な「合格の潜在的可能性」をもっていたわけですが、彼も「Retake」扱いになってしまいました。その中では、英語も中国語も日本の大学卒業後にイギリス、中国で学んだ程度で論文も口述でも劣位であり、さらに研究仲間は、事前の勉強会でみな中国語をつかうなかで、議論についていくのがやっとの僕が、ジョンソンと同じ「Retake」となっただけでも、敢闘した感はありますよね。

アカデミックよりも実務向きの僕にとっては、ま、仕方なし、次の何らかの機会を狙え、ってなもんですが、俗に言う中国人的な「アカデミック真面目一辺倒」なふたりだけ合格となりましたので(たしかのそのふたりの実力はすごいとおもいます)、実務を経験している「大人組」の鼻っぱしは、とりあえず、折っておけという何らかの全体的に「政治的な」匂いも感じつつ、あはははははは~~、でした。これでいいのか、経営学??



学位やそうした資格がシグナリングとして大きな効果をもつということは確実ですが、重要なことは、僕がどういった知識をえて、それを社会に活かせるかということなので(私益も大事ですが私益のみを目指してはいけない)、それはぶれないようにしたいと思います。学術のヒエラルキーが正しいわけでもなく、実務(政治・経済)のマーケットだけが正しい判断をくだすわけではない。いかに、公正にみえるヒエラルキーも上部にいけばいくほど、客観判断よりも人間の網の妥協解という政治がからんできます。いかに、公正にみえるマーケットも運の要素が入りこんでしまい、より有能(バランスのとれた)な人物がマーケットで成功しやすいとは限らないですね。

だから、真面目にとりくんで、ある程度の能力を蓄えた上で、実務のマーケットで、地に足をついて行動をおこせれば、知識のベースをもち、さらに実地に足のついたという意味で、最も社会にインパクトを与える作業ができるのだとおもいます。

というわけで、僕の人生の不確実性(Uncertainty)を排除するために、シナリオを描く作業にすこし時間をとりますかね。




ちなみに、下記に試験内容をあげておきます。きもちわるくなりませんか?(笑。
第三問については、40ページくらいのCox Hazard modelを採用した論文でした。

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Qualification exam: Question sheet


Time: April 19, 12PM – April 21, 24PM

Please note that you are expected to provide two write-ups for questions 1 & 2 that:
- serves as a research proposal;
- follows a typical AMJ paper’s front part (before method) in terms of style and format;
- does not exceed 8 pages in single space including everything (e.g., figures; references);
- should clearly identify the research question(s) to be addressed, the issue or phenomenon to be focused, the literatures that are relevant to this proposal, and the contributions that your work will make;
- contains a set of specific hypotheses and, accordingly, well-developed arguments;
- uses English as working language.

Question 1 (40 points)

Please choose one or two of the theoretical perspectives (including RBV, KBV, TCE, Agency Theory, Upper Echelons Perspective, Network Perspective, Institutional Theory, Evolutionary Theory, Organization Learning, Competitive Rivalry, Industrial Organization, Contingency Theory, Resource Dependence, Organization Ecology, Dynamic Capabilities, Real Options,…) to analyze the issue / phenomenon that is described in the following paragraph.

“…Many managers find that it is increasingly important for their companies to keep strategic agility, which often involves adaptation to the changing environment. However, implementation of organizational change is never easy. What are the main sources of organizational inertia and how to overcome inertia remain as a challenge for many companies and their managers…”


Question 2 (40 points)

The global financial crisis, which struck most of the world’s national and regional economic systems in 2008, has led to calls for further reflection on the interactions of micro-level firm strategies and macro-level institutional environments. Choose one of the following research questions and prepare a brief research proposal.

1. Should MNEs reassess the relative attractiveness of alternative locations for international business strategy depending on the severity of global economic crises and the appropriateness of policy responses in these locations? How will alternative location choices affect performance of MNEs in such a crisis?
2. How does the global financial crisis affect the internalization / de-internalization calculus of firms operating across borders (e.g. entry mode choices, export channels), especially in terms of the de-internalization activities previously conducted inside the firm, so as to improve flexibility?
3. How are the organization and management of MNEs affected by the global financial crisis? For example, does the global financial crisis encourage or discourage M&As and international strategic alliances? How do MNEs react to the global financial crisis trough strategic changes, such as downsizing?


Question 3 (20 points)

Please read through the attached paper “***********(論文タイトル:伏字にしておきます)” and provide a write-up of your review on the empirics of the paper. Please use #1, #2, #3…to arrange your critiques, comments and suggestions. Your review should not exceed 4 pages in single space.

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下記の画像が、僕の上記の問題に対する回答の一部です、こんな感じでアイディアをまとめて、書き出して、フォーマットを整えてひとつの英文の論文提議(Proposal)にします。図とかも時間内で自分で書きます。ちょーぜつ大変です。そして、これに対する口頭試問(教授からの批判等)があります。いまから眺めても、よく60時間でここまでやったと自分で褒めちゃいます(笑。  僕、お疲れ様でした!

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賽は手の中に


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 明日から60時間の科挙試験がありますので、しばらくブログ更新できません。いやー、緊張しますねぇ。科挙試験といっても、本当の科挙試験ではありませんが、北京大学経営学院の博士課程での最大の試験となります。通常50~70%が不合格となる試験で、2回失敗すると大学院に残ることができずに、強制退学処分となります。「open book exam:何を見ても良い」で、いくつかの問題に対し英語の文章で回答するのですが、文献などは、中国語、英語が入り交じりますし、なにしろ、専門の範囲内ではあるものの試験範囲というものがまったく無く、さらに60時間ということで、睡眠のタイミングを適切にとらなければならないというのが、まさに、中国の北京大学というところで実施されるわけで、科挙試験を彷彿とさせるわけです。

そのうえ、60時間の筆記試験のあとに、10時間の休みをおいて、口頭試験がまちかまえます。合計4日間にわたる試験なんですね。これまで数年間詰め込んできた知識が果たしてこの試験に歯が立つものなのかどうかも、わからないですが、とりあえずは、明日の開始に迫った試験、「日本人初の試験を受けることができる栄誉」でありますし、リラックスして挑戦してきたいとおもいます。

いま頭の中で流れている音楽はロッキーのあれ(♪The Final Countdown)です!



※スネークウッド箸のネームが入りました!あとで、ブログに写真アップします。

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Population Ecology, Organizational Ecologyメモ

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対象となる組織(Focal Organization)がどのよう行動するかということではなく、ひとつの産業・ビジネスグループ・経営属性が近い組織・企業群などの、群(Population)がどのような現象をもっているのかを説明するPopulation Ecologyというものがあります。そして、その群:Populationの中で個別の企業がいかなる行動(生存行動)をとっているのかを分析したOrganizational Ecologyといった「組織生態学」というものがあります。
これについてのメモ書きをしておきます。

2つの重要な効果がありますが、まずは、1つ目として、Legitimation effect(是認効果)ですね。これは、群における時間の経過とともに、その群が全体として相対的に社会に認知されてくる、産業であれば製品やサービスなどが消費者に認知されてくるという効果を表したものです。群内での組織生存率 (survival rate)、いいかえれば、どれだけの企業が存在しているか、どれだけの企業が生き残る率があるかというものを、縦軸にとります。そして、横軸に時間経過をとりますと、Legitimation effectによって、時間経過とともにsurvival rateに対して正の相関をもつことになります。下図参照


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 続いて、2つ目として、Competition effect (競争効果)です。これは、群における時間の経過とともに、その群に集まってくる組織が増え、その中で特定の資源や市場などを喰い合いますから、これが競争をうみます。産業で言えば、何らかの製品をつくるときの特定の物質は有限でしょうし、または価格が跳ね上がることになります、そして一方で、消費者に対しての市場も競合同士で競争が激しくなるでしょう。このCompetition effectによって、時間経過とともにsurvival rateに対して負の相関を持つことになります。下図参照

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 そして、この2つの主要なeffectを統合して考えることが、この組織生態学の肝となるわけですが、合成したSurvival rate と時間経過の様子をみると、下記のようになると言われています(十分に有意で、それなりの数のEmpiricalな証明がなされています。)視覚的に図としては、ゼロ地点から起点するプラスのLegitimation effect とすこし後追いで起点するマイナスのcompetition effectが合成されるので、Inverted U-shape(かまくら型)になりますね。かまくらの頂点のところが、competition effectがLegitimation effectと均衡したところで、それ以降は時間経過に従ってcompetition effectのほうが強くなっていくので、survival rateは減少して行きます。

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ここまでが、基本のところで、これからが面白い研究分野になるところと思います。たとえば、これは、群全体としての研究population ecologyなわけですが、よりミクロ、個別企業にフォーカスをあてて考えたOrganizational ecologyの分野では、まだまだどれだけ群の影響をうけるのかについて明確な説明をすることは難しいでしょう。でも、こうしたeffectをcontingent factorsとして考慮していくことは、個別企業にとっての外部環境設定として重要なことでしょうね。
 他には、たとえば、より大きな視野をもつものとしては、Mutualistic effectなども考えられます。これは、他の群のsurvival rateが注目している群(focal population)に影響をあたえるという効果です。視覚的に表現すると、下記の通りですが、どれだけのより精緻な効果があるのかについては、研究中というところになるでしょうか。

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 他にもたくさんの、効果が考えられ、僕としても興味がつきないので研究をかさねていますが、とりあえず、簡単に他のブログ等で、この組織生態学を引用して説明することが多いので、こちらのブログエントリーにメモ書きとして書いておきました。何か面白いアイディアを思いついた方は、ぜひメールくださいね!



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