
中国ではまもなく中秋節をむかえます。
日本でも、中華料理店(中華街などの中国資本系は特に)からも、個人商店として発売されるケースもありますし、また聘珍樓(http://www.heichin.com/)のような中華料理店ブランドとして全国展開されるケースもありますから、ご存知の方も多いと思いますが、「月餅(げっぺい)」を贈りあい、また食するという伝統行事が民間でおこなわれます。
この月餅ですが、伝統的な月餅一個のカロリーはショートケーキ2個分よりもたかいものもあり、なかなか現代の健康志向のスウィーツとはいいがたいところもあります。一方で、新しく健康的な原材料、調理法にて製造された月餅も登場してきており、バリエーションに富んでいるといえるでしょう。
さて、このように民間行事にからめた、ブランド戦略は最もエキサイティングに競争がおこなわれるものでありますね。日本のバレンタインでのチョコレート市場での競争は、日本で暮らしていれば、どのような地方にいっても、多く観察されることでしょう。中国における月餅競争も、消費者感覚としては激化の一途で、傍観するには大変おもしろくなっています。驚く無かれ、多くのブランドで、この中秋節の前には、「月餅予約ホットライン」として専用受付電話が用意され、さらには、ホームページでもトップページが月餅一色に染まり、その他媒体のあらゆる広告を月餅が飾っています。
まず月餅という食品消費財の基本データとして、価格レンジですが、一個のむき出し販売から個別包装されさらに豪華なケースに入れられているものまであるなかで、一個あたりの単価としては、数元程度(もっと安いものもあるでしょう)から数百元程度までと非常にひろいものになっています。ここで味のバリエーションを書きますとあまりにも、基本定義から特殊なものまで、多すぎますので割愛しますが、簡単に月餅の基本構造を書きますと、中心部に原材料を異にした甘い餡(日本のものよりもねっとりとした餡子です)が入っており、鶏卵がまるごと入っていて、これを小麦粉でつくられた皮で覆い円形に成型したものが最も伝統的なものとなっているようです。餡もイチゴ餡、メロン餡など、さらにドライフルーツが入るものや、甘いものではなくチキンカレー月餅などもあります。ちょうど、日本のコンビニエンスストアで販売される「中華まん(肉まん、あんまん、クリーム、ピザ、カレー)」のように多くのバリエーションがあると想像すればよいかとおもいます(とはいえ、中華まんほど、中身に自由度がありませんので、カレーそのものをいれるのではなく、カレーの風味の甘い餡子のように、微妙な味のミックスになってしまいます)。
そして、家庭内消費だけでなく、職場でも食べられますし(初対面のお客さんにふるまいながら、食べるというのもマナー違反ではないようです)、また月餅を贈りあうという習慣がゆえに、実質的な必要需要数よりもはるかに上乗せされて市場に流通しているように思われます(贈られた月餅の量は消費期限内に個人消費できないほど手元に残ることになります)。これが商業的に近年始まったものではないということですが、近代化とともに明らかに流通量は増えているでしょう。
(次回へ続く)
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