
今日のニュースを見ていましたら、中国の政府系ファンドである中国投資有限公司(CIC)についての話題が出ていました。ニュース自体は今年の運用状況についてのものでしたが、CICの運用資金は2000億ドルといわれています。
日本の年金資金運用基金もかなりの規模で運用していますが、これからの経済成長が見込める中国という意味からもCICのパワーは世界のマーケットを操作できるほどに存在感が増してくることは間違いありませんね。
さて、そのような抽象的なお話はおいておきまして、中国の投資活動といえば、面白い話がありました。
僕が存じ上げているA教授は中国の国家経済政策にもかかわるような重要人物なのですが、「すでに過去の」案件として、中国政府にウォルマート買収の話があったそうです。みなさんもご存知と思いますが、ウォルマートは世界最大の小売スーパーですよね。中国は近年資源関連の海外への資本投下(買収)を積極的におこなっていますが、小売はこれまでそれほど組織的(国家的)に動いた投資活動はありませんでした。もちろん、比較的小規模な中国政府から少し遠い位置での買収劇はいろいろとありましたが、CICやその他政府機関、政府から位置の近い企業の小売業への買収はそれほど多くの例はないでしょう。
もしウォルマートの買収を検討していたというのが、冗談でなかったとしたら、何か恐ろしい気分を感じませんか。中央政府の主導で自由に動かすことが出来る資金の規模で言えば、そう遠くない将来において中国はアメリカを抜くでしょう。それはGDP云々だけの話ではなく、それに加えて政治体制の機動性によるものという意味です。たとえば、伊勢丹や大丸が中国資本傘下に入ったら、結構多くの日本人の方に精神的ショックを与えることがあるかもしれません。スーパーならばまだしも、百貨店という「老舗」、「のれん」といった伝統的ブランドを大事にする小売業態において、それは日本人にとっての「商売スピリット」の原点といえるかもしれず、それが他国資本に奪われることは屈辱的と捕らえる方が多いのではないかと思います。
もちろん、先の金融危機では、リーマンブラザーズと野村證券のお話もあるわけですが、それでもその業界は証券業界であり、おそらくは百貨店ほど直接的に消費者・カスタマーとして関わる国民数(金額規模ではなく)は多くはなかったでしょう。多くの消費者に関わるものであればあるほど、その国全体に対するインパクトは大きいでしょうね。また、コンビニが買収されてもそれも「老舗」のイメージという、伝統的感覚があるとすれば、百貨店のそれよりインパクトは少ないでしょう。
消費者としての国民数ならびに、国の中で育ってきた伝統的性質といったものを兼ね備える百貨店業態、これが中国に買収されるときがきたら、どのような国民意識への変化をもたらすでしょうか。
僕としては、経済的合理性を抜きにして、日本の百貨店が他国資本に買収されてほしくありませんが、それでもやはり、来るべきときが来たらと思うと、残念でなりませんね。
現行の日本の政情では、国策で守りきるのは期待できません。残念です。
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Question:君たちキウィ、そして?
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