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中川コージの業界トレンド観察::100元頂ければ無料で交換いたします。 パート3

100元頂ければ無料で交換いたします。 パート3

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 まず蘇寧はホームページをひらきますと、黄色バックの青色文字のコーポレートカラー(多少IKEAっぽい印象)が目立ちます。これはすべての広告においても一貫していて、バスの側面広告などでも、このカラー配色を使用し、「買電器、到蘇寧!(電器を買うならスーニンへ!)」とかかれていたりします。僕の頭にもイメージで残っているくらいですから、一般認知させる広告として十分効果をあげているといえるでしょう。ホームページもデッドリンクや、荒さはあまり目立ちません。デザイン的にも日本の中品質から高品質の間程度のクオリティーをもったページと思います。IRのページもかなりきちんとかかれています。中国企業のスタンダードをかなりオーバーパフォームしていてすばらしいですね。

 主要なオーナーシップ構造としては、代表取締役会長(法定代表人)の張近東が28.61%、自社保有14%、陳金風(個人)が3.82%、機関投資家などが2%未満ずつもっています。先日LAOXと記者会見した総裁とよばれる孫為民は、総経理(CEO)にあたります。構造としては安定しています。

実店舗の現場サービスについては、従業員のサービスレベルは並みです、接客態度、商品知識等を消費者として「体感」しますと、日本のビックカメラには到底およびません。ビックカメラを基準単位100ポイントとしますと、僕にとってLAOXは40、ヤマダ電器は50、10年以上前のソフマップ(ビックに買収される前、秋葉原で勢いのあったころ)は70ポイントくらいと皆さんに開示した上で、国美は15ポイント、蘇寧は20ポイントです(ちなみに国美に吸収合併された大中電器という中国家電量販中堅は以前は20ポイントのイメージ)。

また本来は、この家電量販店の強さを比較する場合、より上流(メーカー、卸)への発言力(バーゲニングパワー)の強さをみなければ、分析できないわけですが、手間がかかりそうですから、今回は割愛しまして、消費者としてのブランドラインナップ・価格水準のみから、その仕入れの強さを「間接的に」判断しているだけとなります。国美に続いて蘇寧も業界第二位ですから、それなりに強いとは思いますが、上流のつながりにおいて構造自体の分析をしていません。



 さて、アフターサービスについて蘇寧は定評があります。僕の部屋でおととしに、湯沸かし器が壊れまして(冬に壊れましたから温水がシャワーからでずに、北京で凍えそうになりました。)、蘇寧に向かいました。このときの店選びの候補は、国美、蘇寧、自由市場(小さなお店が集まったところ:値引き交渉は常、ある意味交渉に労力がいりますから、取引コストが高いともいえます)となります。
ちなみに、自由市場というのは一体となった企業ではありませんが、中国では各業界の中での競合ともいえます。日本の家電業界で言えば、家電量販店で購入するか、街の電気屋さんで購入するかの意思決定に近いと思いますが、これはよく、アフターサービスにおいて顔が見えて、よく交流ができる関係か否かという問題となっていますね。中国での家電量販店と自由市場で購入するかの意思決定は、サービスにおいては、家電量販店、価格においては自由市場が優位ですから、日本の両者の関係とは逆となっていることが伺えます(一般的にという曖昧な消費者感覚として程度のお話です。データがあるわけではありません)。
たとえば、僕の湯沸かし器ですが、値段は自由市場よりも多少高めの設定ですが、「これから2時間後、今日の午後3時にきて設置してください」と伝えましたら、ある程度正確にきまして、しっかりと委託業者(おそらく蘇寧そのものが抱えているのではないと思いますが、委託業者教育や契約においてきちんと決められたルールが遵守されているのだと思います。)がきて、丁寧に仕事をこなしていきました。また一ヶ月使って、ちょっと不具合かなと思ったときにも、電話対応もよく、また業者の派遣もしてくれるとのことでした(実際には、自然に直りました。)。
気持ちいいくらいのサービスというほどまでは、到底達していませんが、顧客側がしっかりと意思を伝えれば実質上の対応をしてくれます(しっかり意思を伝えなくも、その微妙なニュアンスを汲み取って企業側が次のプロセスの提案を丁寧にするのが、より上級なサービスとしたものと比較すれば、はるかに劣るという意味。)。もちろん、このサービスを日本で展開したところで、まったくもって、日本のそのレベルに達していないことはいうまでもありませんが、中国市場では、「顧客が成熟していない」中で(クレームなのかわからない状態、サービスの範囲の暗黙的認知が顧客にない、モラルハザードの起こりやすい状態)こうしたサービスを提供するまでに、システムを調整していくのは相当な企業努力だったと思います。

上流(メーカー・卸)の業界もぐちゃぐちゃ(業界ルールが確立されていない)、顧客もぐちゃぐちゃ(顧客が成熟していない)中で、これだけのシステムを作り上げたことは、賞賛に値します。しかし、それが、運がよかったからなのか、企業体質として革新性に資本投下しているのかわかりませんが、日本での今回のLAOXとの提携は、小売業におけるまさにこれからの中国企業の日本進出の未来を描くことになるでしょうね(もちろん、1企業の成功失敗例のみで業界全体、ましてや中国全体を判断するのは危険なことは当然ですが。)。サービス業という最も、「日本と中国のそれが離れた」業界において、この提携がどのようにシナジー(このシナジーという言葉は実はあまり安易につかってはいけません、ビジネスの世界で安易に使われることがありますが、定義そのものが未だ曖昧であり、プロセスからというよりも、結果からシナジーであったという程度のものですから、シナジーが期待されます、というのは、楽観的にどこがいいかわかりませんが双方の組み合わせが何らかの影響を与えることが期待されますという意味のわからない表現であることに注意したいものです。結果から、何らかのシナジーがあったと思われます。ということは、いいかもしれませんが。)を発揮するかわかりませんが、これまで多くの実務および分析がなされた製造業での提携、流通ルートでの提携とはまったく異なった、日中企業小売サービス業での提携の状況が見えてくると思います。



僕が直感的に、中国市場で強そうな蘇寧と日本市場で弱そうなLAOXの日本市場での提携展開は、日本人のわれわれとしては、今後ガンガン日本企業(たとえば中堅どころ)が買収されていく劇の、第一幕なのかもしれず、これは大いに国民意識に影響を与えるかもしれませんね。
 個人的には、グローバリゼーションの流れに日本が「ようやく」組み込まれてきただけ(中国企業は米国市場でも活躍していますから)なので、自然な成り行きと思いますが、「思ったよりも中国企業っていいね」というイメージに市場が転換したときには、ビジネスとしての面白さはすでにないでしょうから、なにかこの動きが面白いと感じた方は、日本市場を狙っている中国の消費者向け製品・サービスを展開している企業をチェックしてみるといいかと思います。



 それは、個人の株式という形であっても、企業のビジネスという形であっても、国家の政策という形であっても、「単なる輸出業者」でなく「日本でブランドイメージを積極的につくりだす売り手」となった中国企業への日本国民のイメージ転換は、かなり大きなインパクトでしょうね。
 僕の見解を示せばこの流れは、個人感情ではサンカク、個人経済ではマル、ビジネスではマル、政策ではサンカク(現状の無策ではバツ、有効策ではサンカク)なところではありますが。


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