脆弱な防波堤に安堵を得るのか、それとも荒波を乗りこなすのか(~むかしの記事を残す。その2)

nextPhoto().jpg


シャープの株式を、サムスンが保有することとなりました。
----------
[東京 6日 ロイター] 経営再建中のシャープ<6753.T>が、韓国サムスン電子<005930.KS>と資本提携する方向で最終調整に入ったことが分かった。関係筋によると、100億円前後の出資を受け入れる。出資比率は3%程度になる見通し。
----------
ネット上では、経済的な、産業構造的な「客観意見」ではなく、感情論として「えーー!?」「ついに韓国に・・・・」といったネガティブ&残念意見がとびかっています。
正直なトコロ、僕も国際戦略や競争力、資本力強化といった実際的な産業構造に関する議論も理解しているものの、我が国を愛する日本国民のひとりとして、「なんだか残念・・・」という気持ちはものすごく共感出来ます(・_・;)。しかし、こうした資本提携は、証券・金融市場がボーダレス化傾向、物理的手段(人的物的)がボーダレスに比較的自由に移動(日本はそれを頑なに拒んでいる方ですが)・・・というように、なってきているこの数十年をみますと、さていよいよ企業は本当に無国籍化してきます。だから、これら企業の旧来的な「国籍」レッテルっていうものは、役員でも株主構成でもなく、また、製造地域でも販売市場地域でもなく、もはや「発祥生誕地の記号」にしか過ぎなくなってくるでしょうね。(政府関係者が、我が国の企業は・・・と政策に関する発言をしても、いまはまだ地域固着性があるのでよいのですが、今後なにをもって我が国企業とするかが、これからだんだんと曖昧になってくるでしょう。)

 だから、いまはこの企業の完全ボーダレス化(グローバル資本主義の行き着く先)までの過渡期でありまして、「旧来的な企業国籍概念」のノスタルジーにとらわれることになります。僕も、「あのソニー」や「あの日産」や、そして今日「あのシャープ」がもはや「日本企業」と言いがたいことになってしまったことは、なんとも残念に思います(感情的に、本当に・・・)。一方で、そうした感情論の傍らで、なんとか、「じゃぁ日本に残して置かなければならないものは何か」という議論にもっていくことが日本国民として大事だと思っています。
 「あのシャープ」がたとえ、株主が日本の株主構成が減少し、従業員も日本国籍の方が減り、販売地域も日本よりも他の国の割合が増え、製造も日本でおこなわなくなったときに、さらにさらに、納税地について日本の割合が総体的に社内で減少した時、それでもやはり「あのシャープ」は日本の企業なんだ、と思わせるような「何か」をつくることはできるのかという議論がひとつ。(文化ベースの国籍)
 もうひとつは、現実をみて納税地だけは日本にしていただき、いかに、日本国(国民国家)の益としていただくかという、制度上の国際的な魅力を日本が政策としてうちだせるかという議論がひとつです。(納税ベースの国籍)

 これらの、二つの国籍議論は、これまでの『漠然とした企業国籍(資本・ブランド名・創業地等による企業国籍)』に替わって、とても重要で、おそらくこれからのグローバル資本主義に対向する日本がとるべき経済産業政策の要になっていくとおもっています。『文化ベースの企業国籍』と『納税ベースの企業国籍』です。



 このまま、あーざんねん、と指を加えてまっていただけでは、また、相変わらずの旧来的「日本企業」「日本企業国籍」の概念のもとで、産業政策をやっていたのでは、おそらく、我が国はグローバル資本主義のもとで、「敗北国」になるでしょう。
 これは、僕は絶対に避けねばならないと思っています。

すでに、我が国日本という国家を起点の視点でみますと、政治上は引続き「他国」との競争ではありますが、産業経済的には「他国」との競争と言うよりも、「グローバル資本主義」との駆け引きという状況になってきています(他国も同じようにこの駆け引きに苦慮しているはずです)。
 もはや、この完全グローバル資本主義までの過渡期の段階で、我が国は「手」をどんどんうっておくべきじゃないでしょうか。


 ちなみに、今回の例で言うならば、シャープがサムスンに議決権を一部開放したということですから、これを「あー残念、ついにシャープが韓国企業に・・・」などと考えている暇はなく、もっと踏み込んで、理論を飛躍して考えればですよ、サムスンをじゃぁ遠い将来目標でもよいですから新しい概念上での「日本国籍」にしちゃえばいいわけです。『文化ベースの国籍』で攻めるのは緩慢になってしまいそうですので、まずは、『納税ベースの国籍』でサムスンを日本国籍にとりこんでしまえば、我が国の益となりそうです。さらに、数十年の後『文化ベースの国籍』でもサムスンが攻略できたならば、「サムスン」という名称さえブランドの看板かけかえをすることだってできてしまうわけですから・・・。


 まぁ、グローバリゼーションを悪とみて疎外し世界の潮流に耳をふさぐのか(誤ったナショナリズム解釈の日本国内蔓延)、グローバリゼーションを利用すべき対象とみて我が国に益をもたらすように乗りこなすのか、という問題ですね。(いまの、政治体制じゃぁ乗りこなしは、無理そうですが。。。。ぼそっ。)

-----------------------------------------------------------

-----------------------------------------------------------



Thank you !:この記事閲覧しましたら下記、右か左のバナーのクリックをお願いします。1日1クリック。もし可能であれば、両方のクリックがありがたいと思います。by 中川コージ

人気ブログランキングへにほんブログ村 経営ブログへ

※上の2つのバナーは関連した情報ランキングへのリンクです。
クリックしていただけると、ランキングが上がりブログを見ていただける方が増えるそうです。現在2つのランキングに参加いたしております。いずれかでも構いませんのでクリックお願いいたします。


Link to Japan Innovation Project

-----------------------------------------------------------
著作権等ご注意詳細はコチラ(リンク先下部参照)
-----------------------------------------------------------
Calendar
<< August 2019 >>
SunMonTueWedThuFriSat
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
search this site.
tags
archives
recent comment
others
admin