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中川コージの業界トレンド観察::蹴り開始(~むかしの記事を残す。その3)

蹴り開始(~むかしの記事を残す。その3)

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 コンテンツ産業を研究している中で気になっているのが「クラウドファンディングサービス」というビジネスモデルです。
 まずはその定義をwikiから引用します、
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クラウドファンディング(英語:crowd funding)とは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指す、群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語である。ソーシャルファンディングとも呼ばれる。クラウドファンディングは防災や市民ジャーナリズム、ファンによるアーティストの支援、政治運動、ベンチャー企業への出資 、映画、フリーソフトウェアの開発、発明品の開発、科学研究などの幅広い活動の支援において利用されている。
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 もっと一言で端的に行ってしまえば、「小口資金募集方法の一種」です。

僕が考える限りにおいては(学問上の確立した見解はありませんので)、とりわけ小口資金の移動方法(支払い方法)を低下させるのに重要な、1)信用経済(クレジット決済)が確立していること、2)インターネット技術の普及により電子商取引が低コストかつ高セキュリティで確立していること、3)クリエィティブ(文化的)な水準が高くネットワークイノベーション・ソーシャルイノベーション・市民イノベーションが発生しやすいこと、が挙げられると分析しています。
これらの必須要素以外で副次的要素として可能性が検討される要素は、4)クラウドファンディングサービスを提供する企業主体が登場すること、5)クラウドファンディングサービスに特化した法制度も含め各種イノベーション・商行為への法令規制が緩いこと、などが考えられるでしょう。

 代表的な例として、2009年に登場した米国のKickstarter(http://www.kickstarter.com/)という企業・ブランドが、立ち上げ時よりわずか数年の間で寄付金総額は、4億米ドルまで達しているということで、5%の手数料を利潤として獲得するKickstarter社は2000万米ドル(≒18億円)もの粗利益を獲得しているわけですから、新しいICTサービスのジャンルを確立しているといっても過言ではないでしょう。
 日本でも、キャンプファイヤー(http://camp-fire.jp/)というサービスがスタートし、日本市場で成功できるかチャレンジをしているというところです。とはいえ、プロジェクトの成功率、集めた資金額、プロジェクトの概要をみても、キャンプファイヤーは極めて黎明期段階の様相でありまして、苦闘しているようにおもわれます。僕はこのモデルは非常に面白いビジネスモデルと思っていますので、キャンプファイヤーしかり、その他日本の企業さんもどんどんと参入して、マーケットを盛り上げて欲しいと思っています。(というか、こういうところにイノベーションの源泉があるので、ここに公的な助成金・補助金・研究資金などもっと入れてください!と思っています。経産省さん管轄かしら??いやむしろ民業圧迫と言われようとも、行政側が直接公的なクラウドファンディングサービスを展開しちゃっても、決して行政サービスと親和性悪いわけではないので、それでOKですが。)

 日本でのこのクラウドファンディングサービスの発展が困難な理由は、上述の「3)」の要素を充足させない力が働いていることと思っています。いわゆる、日本は、芸術によった表現をすればクリエーター、工学によれば技術者、発明家といった市民イノベーターが圧倒的に少ないのだと思います。基本的にはこれらのみなさんは、芸術家のみなさんであれば他の仕事と兼業でしかやっていけない市場規模(日本は人口も米国に比べれば少ないですし、日本文化としてヨーロッパ諸国ほど芸術娯楽への市民の経済的投資が少ない)のため、独立した芸術家は極めて少なく、その他の芸術とは関係ない仕事と兼業しているケースが多いです。またプロの芸術家(たとえば歌手など)は、専属契約において自由にプロジェクトを発表して個人的にファンドレイジング(資金調達)することは許されていないわけです。また、工学アーティスト(たとえば、なんらかの便利なモノなど発明をするひと)は、技術系企業のR&D部門にいる可能性が多く、これまた発明家という職業はほとんど成り立っていないということになるでしょう。
 ですから、このクラウドファンディングサービスが登場する以前から、市民社会の中に自由業でファンドレイジングするタイプのイノベーターが少なかったわけです。その上にICTをまとったクラウドファンディングサービスが登場していますので、日本社会ではなかなか苦戦しているというもの頷けます。


 ここでは良い意味での比喩として使いますが「卵が先か鶏が先か」というロジックが適用出来るかと思います。僕は欧米先進国では市民イノベーターの存在からクラウドファンディングサービスの成功という流れが自然にできたのに対し、日本では、クラウドファンディングサービスの発展から、多様な市民イノベーターの誕生、という流れができてくるのではないかと思っています。
 つまり、日本のクラウドファンディングサービスがだんだんと頑張りながら発展してくれば、日本社会に固定の組織に属さない市民イノベーターが登場し、さらにこれが発展すれば、ネットワーク型イノベーション(市民イノベーターの連携したイノベーション。企業内のイノベーションではない)が登場してくるだろうとおもっています。



 まぁ実際のところは、クラウドファンディングサービスと「横文字」の名前ながら、その実態は「体の良い資金集め」であるわけですから、悪意のあるモノが利用すれば、マルチ商法が登場してきたり、詐欺が登場してきたりとするはずです。これから多くの困難がこのサービスの発展過程には登場し、そして行政側も多くの規制をしていくということになるでしょう。 はてさて、その規制が過度になりすぎず、利用者が安心できる程にちょうどいいラインでひかれ、クラウドファンディングサービスが日本社会に根を下ろして確立することはできるでしょうか??
 楽しみに、見守って行きたいと思います!!


 ちなみに、経営学上の分析はともかく、僕は個人的にkickstarterについても、「購入型」ファンドでの利用経験者です!世の中にない商品が、プロジェクトベースで買えるワクワク感がたまらないんですね~(^_^;)

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