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中川コージの業界トレンド観察::弩級巨大空母がプロダクトデザイナー雇用

弩級巨大空母がプロダクトデザイナー雇用

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中国国営資本総合食品グループの光明食品(GuangMingShiPin:グアンミンシーピン:光明食品(集団)有限公司:http://www.brightfood.com/)が、北米で5000店舗近い(直営+フランチャイズ)サプリメント・スポーツ用品チェーンを展開するGNC(GENERAL NUTRITION CENTERS, INC.:非上場:http://www.gnc.com/)を買収するというニュースがでました。
 もともと国営企業であった光明食品はグループ全体としては上場していませんが、2006年に国務院の政策のもとでグループ内の5つの上場企業フレームが完成しました。それぞれ、光明乳業(GuangMingRuoYe:グアンミンルォーイエ:sh600579:http://www.brightdairy.com/)、金楓酒業(JinFengJiuYe:ジンフォンジューイエ:sh600616:http://www.jinfengwine.com/)、上海梅林(ShangHaiMeiLin:シャンハイメイリン:sh600073)、海通証券(HaiTongZhengQuan:ハイトンジョンチュエン:sh600837:http://www.htsec.com/)、海博股份(HaiBoGuFen:ハイボーグフェン:上海海博股份有限公司:sh600708)になります。
 ややこしいのが、その所有関係で、例えば、グループ全体の親会社としては光明食品になるわけですが、海博股份が、光明食品グループのホールディングカンパニー機能をになっていたりします。そして、その資本関係でいえば、上場した金楓酒業の株主には上海市糖業煙酒(集団)有限公司が入っていて、この上海市糖業煙酒が光明食品グループの傘下としてグループ一角を構成しています。同様の関係としては、上場した上海梅林の株主は上海益民食品一広(集団)有限公司でありまして、その益民食品一広の株主が上海光明食品グループと上海文化広播影視集団でありますから、上海梅林は光明食品の孫会社といえるでしょう。
さらに業種もかなりその子会社・孫会社までいくと多角化しているので、「産業的にも」「資本的にも」分割のラインが見えにくいところであります。
 よって、1992年上場した金楓酒業をはじめとして2006年に枠組みを完成させたグループ各セクションの上場は、曰く「食品空母」政策という名前がつけられているように、まさに、巨大艦隊のパーツパーツをそれぞれ上場させたというのが実情のようです。

 これら総じて見ますと、決して横関係で同じレベルの会社、たとえば、光明食品グループのホールディングカンパニーの子会社の子会社、つまり孫会社のレベルだけを上場させたというような綺麗なかたちではなく、孫会社もあれば、小会社もあって横関係もバラバラです。さらに縦関係(産業範囲)もバラバラであって、光明という巨大な空母の、比較的業績の良いパーツを組み合わせて上場させたというようなものです。

 さて、そんなある意味では、信用のおけないような光明食品グループのファイナンステクニックではありますので、どこが業績がよくどこが業績が悪いのかは、もはやブラックボックスであります。いわば、Liability of Size(組織サイズ偏向悪性)というものが存在しているのが見え見えの状況ではあります。
 しかし、「巨大空母」の各パーツが性能がよかったり、性能が悪かったりするのは外からでは見えませんが、確実なことが一点あります。それは「巨大」であるということです。
 たとえば金楓酒業1.8億RMB≒22億日本円、海博股份1.5億RMB≒20億日本円近い年間純利潤でありますので、それぞれはそれほど大きな規模とは言えませんが、これはまさに氷山の一角で、実際の空母は・・・事実上表面化されません。産業が異なるので、単純に売上や利潤だけで比較するのは妥当ではありませんが、財務上の指標として、今回買収相手となったGNCの2009年度総売上は17億USD≒1500億円で、年間純利潤は0.7億USD≒60億円ほどでしょうか(ぱっとみたAnnual Reportなのであってるかな?)。こうなってくると、巨大空母がちょうど「狙う」には程よい大きさだったのだろうとみえてきます。



 おそらくGNCの強みは米国内での販売チャネルということになるでしょうから、今後GNCの小売チャネルを利用して光明の製品が流れることが大いにあるでしょうし、一方で中国市場ではGNCのオリジナルサプリメントが販売されることになるでしょう。いずれにしても、もはやシナジーといったレベルではない買収で、空母にとっては、「足らないパーツ」を買い足していくといった様相に映ります。


 ちなみに余談ですが、GNCはさすが欧米で手慣れた小売マーケティングを持っていますから、ホームページも綺麗です。かっこいいです!! 一方で、中国籍の巨大空母・・・・、すごいですなぁ。。。マーケティングなどはどうでもいいような・・・まるで石炭で稼動しているかの様子です(笑)

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GNCトップページより:バナーの配置やユーザビリティー、そして季節感を感じさせるデザインなど抜かりがない。


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光明トップページより:いつの時代の車!!?? 朝の朝礼!? ってかそもそもロゴ!!(むしろオールドビンテージ感をだす気なのはわかるが・・・ページが見難いのは事実。)



 はてさて空母の次の目標は?・・・日本の企業(すなわち技術機関パーツ)を狙っている他の中国籍弩級空母は多いので、どんな展開があるのか、日本人の僕としてはいろいろ思いもありますが、注意深く見守っていきたいですね。


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