美的たなぼた

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海外生活で、日本と違った家電が必要になることがあります。その代名詞的存在といえば、ウォーターディスペンサーです。映画とかでみたことがある方も多いかもしれませんが、大きな水タンクを上にのせて、蛇口が下についている機械ですね。この水タンクは、業者に注文するとすぐに運んできてくれるので、いつでもミネラルウォーター(または蒸留水に何らかの成分を加えたもの)が飲めるというわけです。最近は日本のオフィス、ご家庭でも設置しているところもあると思います。

日本のように、水道から直接、口にいれることができるほど清潔な国、上水の整備された国、地域は本当に世界でも少ないと思いますが、当然ながら中国でもこのウォーターディスペンサーが必要なわけです。
中国では多くの家電メーカーから白物家電のひとつとして、このディスペンサーが販売されていますが、その中でも、日本市場にも進出しその低価格ラインナップで評価を得ているハイアール(Haier:海爾電器集団有限公司:証券番号01169)、そして、ミディア(Midea:美的集団有限公司:証券番号000527)、エンジェル(Angel:深セン安吉爾飲水産業集団有限公司:http://www.angelgroup.com.cn/)などがほとんどのシェアを占めています。

実は、これらのメーカーを紹介したのは、中国で電気製品を買うときは、僕は日本メーカーのものを買うことが多いのですが、こと白物家電については、中国メーカーの品質がそれなりに良くオススメできるかなぁと思ったからなんですね。とくに、このウォーターディスペンサーについては、日本のメーカーのものはみたことがありません。ですから、必然的に中国メーカーのものか、その他の国のメーカーのものを買うことになります。
 
 そこで、業界チェックですが、実は、エアコンにせよ、冷蔵庫にせよ、日本では知名度がでてきているハイアールよりも、ミディアのほうが店頭でみかけることは多いブランドです。知名度でいえば、ハイアールは当然高いのですが、ミディアの商品ラインナップは、細かい多品種展開という印象をうけます。ちょうど、ハイアールがドーーンと王様として君臨しているところに、ニッチではないけれども、かといってセカンドのポジションに収まっているだけではない存在感を感じます。
 経営学的な話はひとまずおいて、このなんともいえないミディアの市場ポジションは僕は結構好きです。

 1980年の扇風機生産から始まり、90年代には毎年50%成長を続け、2000年代以降も毎年35%成長、2008年度、売上高は880億人民元(その内輸出額は36.6億ドル)ということで、当然ながら、世界にもほこれる大企業へと躍進しています。
 もちろん、家電市場を見れば、国内には、同品質競合ともいえるハイアールという王様がいますし、ほんのちょっと上(品質、価格において)をみれば、すぐに韓国サムスンが待ち構えています。さらに上をみれば、日本企業(ミディアが強みにしているエアコンでさえダイキン工業などが「ぴちょん君」とともに戦いを挑んできます。)、欧米企業が相当上級の品質でまちかまえています。ですから、決して、安泰といえないばかりか、中国内での市場ポジショニングがかなり難しいところに立たされていることは間違いありません。

 が、しかーし、その微妙なポジションが故に、微妙な差異のある多品種展開をしているんですね。しかも、なんていうか、しっかりしたものづくりにチャレンジしている。いや、それを言ったら、品質は日本メーカーよりもやはり劣りますから、粗雑な中でも頑張りだしてるところといえばいいでしょうか。粗悪でもいいからばんばん売っていこうということではなく、「このあたりがちょうどいい中国品質だから、この品質でいいんだよ、はっはっは。」と職人のおっさんが言うような感じです。
 確かに中国市場で、高品質、高価格への需要はたかまってきているでしょう、それでも、やはり現在の中国に必要なのは、そういった高品質ではない、多くの人が使える大衆のブランドです。
さらに、この10年弱で、ハイアールは、なぜか世界にむけて動き出してしまった。「僕はもぅ、中国にだけいるようなオトコじゃないんでね、じゃぁキミたち田舎モノたちよ、さらば!!」と、中国よりも外にあこがれをもって、でていってしまったような感じです。

はてさて、そんな状況下で、チャンスがめぐってきたのが、僕はミディアなんじゃないかなぁと思います。冒頭で話したウォーターディスペンサーについていえば、実は僕は、ミディアとエンジェルのものを使っています。毎日24時間稼動して、5箇所くらい壊れました。そのたびに、近くの修理のオジサンに頼んでなおしてもらいます。壊れすぎです。

日本だったら、壊れたらカスタマーセンターへ、とか保障期間はとかありますが、中国は当然そんなんではない、確かにメーカーがそういったものを用意していますが、近くの「直せるオジサン」のほうが、たったの10元で、数時間以内にきてくれるわけです(もともと温水蛇口には赤色蛇口、冷水には青色蛇口がついていたものを、オジサンの手持ちに無いからと言って温水のほうに適当に青色蛇口をつけてしまったって、使えるんです。そう、お湯はでるし使えるからいいんです。という中国感覚)。


そう、中国には中国市場にあった「適度な妥協をした」製品・サービス品質があるわけですから、海外にハイアールが目を向けてしまった今、ミディアとエンジェルなど、微妙な市場ポジションにいた彼らが何かラッキーなポジショニングを得るんじゃないかとひそかに期待してます。
日本企業はブランドを守るために、中国市場でも妥協「できない」のは言うまでもありません。



※このプロモーションページとかも、かっこよくしようとしているけど、はっきり言って、ださいww
http://midea.sohu.com/2009/news.html?id=01g



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