北京は地下鉄の新路線開通ラッシュです。
昨年2008年の夏季オリンピックを目処に都市計画として地下鉄新路線の開通が目指されてきました。ロンドンの地下鉄は運賃が高くて使いにくく、パリの地下鉄は使いやすく運賃が安価ですが、少しわかりにくい構造(僕がなれていないだけということもあるとおもいますが)かなと思います。東京は安価な上にかなり利便性も高いかとおもいます。
北京の地下鉄は、北京の一般的な物価から考えても、安価であると思われますし、最近の新路線開通により、次第に便利になってきています。とはいっても、他の先進諸国の都市に比べて、まだかなり路線数は少ないと思いますが、今後も開通が予定されているわけですから、利便性は今後上昇していくでしょうね。
都市計画上の地下鉄の利便性は、地上の交通渋滞の緩和、エネルギー資源の効率利用、都市景観の保持、災害時の利用などを考えますと、きわめて高いのだろうと素人ながらに思います。そのように考えますと、他の発展途上の都市では、地下鉄網が整備されていないところが多くあるわけですから、コスト等なんらかの大きな建設上の障害というのがあるのでしょうね(都市防衛上の障害は、北京がうまくやっているわけですから、他都市で解決できないとは思えませんので)。
僕の住んでいる北京大学付近に、先日新しく駅ができまして、商業中心地区までは非常に便利になりました。これはすごくありがたいことで、北京ではタクシーを使うと、交通渋滞のため時間を予測することが難しい程度が、他都市よりも強く反映されますので(東京でもタクシーよりも電車のほうが時間予測はしやすいですが、北京の地上ではもっと強く「混沌Chaos」がまちかまえています!)、また、北京大学付近より商業地区へは、混雑時には1時間半もタクシーでかかることもあり、地下鉄はきわめて効率的な移動手段となります。
そういえば、ふと思ったのですが(都市交通学のようなものになるのでしょうか?)、地下鉄が発達すれば、他の伝統的交通手段の産業は影響を確実にうけますよね。それは、産業構造学的には、「代替品」の登場によって、産業内競争ではなく、当該産業そのものが市場縮小という影響を余儀なくされる状態なわけですが、そのあたりのバランスは、このまま、北京で地下鉄網が発達した場合にどのように数値的に変化が予測されているのでしょうかね。
より具体的には、地下鉄での移動手段利用者が向上すれば、第一次にはバス、タクシー、自家用車の利用が減少しますし、第二次(派生産業)的利用減少には、ガソリンスタンドなどが該当するでしょうか。
北京のように、2000年以降(つまりすでに車文化が十分に定着している)に急速に地下鉄網が発達し、なおかつこれだけの人口移動が多い都市は、他の都市では経験していないはずなので、歴史的にも初めて、巨大な産業の「代替品」シフトが目に見えてわかるような気がします。
地下鉄がこれからどんどん整備されて、いまの北京の代名詞ともいえる交通渋滞がなくなるどころか、地上道路がガラガラになるのか、はたまた、相変わらず地下鉄も、地上道路も満杯の状態で、都市機能として新たな交通手段を待望するだけなのか。「見える化」されるのを観察するのは面白いですね。まるで人がバクテリアのように動くのを観察する動態的ライフゲームみたいです(こんな感じ↓?)。
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